人材育成に必要なスキル13選!育成のポイント・役立つフレームワークを解説


人材育成に必要なスキル13選!育成のポイント・役立つフレームワークを解説

企業を発展させるには人材育成が必要です。人材育成に取り組む場合、幅広いスキルが求められます。具体的には、どのようなスキルが必要なのでしょうか。本記事では、人材育成に必要なスキルや能力について解説します。人材育成ができる人の特徴や人材育成のポイントもまとめているため、ぜひ参考にしてください。


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人材育成とは

そもそも人材育成とは、どのようなものでしょうか。以下で詳しく解説します。


人材育成の定義

人材育成とは、企業に貢献できる社員を育てることです。企業は自社の理念やビジョンの実現を目指しており、そのために活躍できる人材を育てる目的で人材育成を行います。企業を存続させ、さらなる発展を目指すには、社員が同じ方向を向いて一丸とならなければなりません。そのためには、人材育成に取り組み、業績アップに必要な能力を社員から引き出すことが大切です。


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人材育成の重要性

少子高齢化の影響により、人手不足が進行しています。人材の確保は、多くの企業にとって大きな課題です。人手が不足するなかでも企業が発展し続けるには、社員1人ひとりの生産性を高める必要があります。


また、近年はモノの差別化が困難になっており、優秀な社員を雇用して競争力を高めようとする動きが強まっている状況です。


人材育成と人材開発、人材教育との違い

ここでは、人材育成と人材開発や人材教育の違いについて解説します。


人材開発との違い

人材開発とは、それぞれの社員に必要な支援を個別にすることです。それに対して人材育成は、自社に貢献できる社員の育成を表しています。まずは人材育成により社員を育てて組織の基盤を固め、そのうえで人材開発に取り組めば、各社員の能力をさらに引き出すことが可能です。


人材開発と育成の違いとは?代表的な方法や導入事例


人材教育との違い

人材教育とは、社員に業務のスキルや知識などを教えることです。一方、人材育成は企業が必要としている社員を育てる取り組みといえます。つまり、人材教育は人材育成の1つの手段です。社員が活躍するには、まず人材教育により業務のスキルや知識を確実に理解する必要があります。


人材育成に必要なスキル・能力13選

人材育成には、さまざまなスキルや能力が必要です。ここでは、人材育成に必要なスキル・能力について解説します。


1.現状把握スキル

現状把握スキルとは、業務やビジネスの実際の状況を正確に捉える力です。課題を洗い出したうえで、企業にとってどのような人材が必要か見極める必要があります。現状を正しく把握できなければ課題や解決策も導き出せないため、現状把握スキルは特に重要です。


2.目標設定スキル

目標設定スキルとは、最終的に自社の業績の向上に貢献できる目標を設定する力です。効率よくスキルアップするには、明確な目標を立てる必要があります。適切な目標を立てられないと、社員が努力しても求める結果は得られません。状況を正確に理解したうえで、最適な目標を立てることが大切です。


3.計画遂行スキル

計画遂行スキルとは、最初に決めた計画を最後までやり遂げる力です。たとえ現状を把握して適切な目標を設定しても、計画を途中で投げ出してしまえば目標を達成できません。そのため、計画を着実に進める力が必要です。具体的には、進捗を管理してモチベーションを維持し、場合によっては軌道修正できる柔軟性が欠かせません。


4.仕組み構築スキル

仕組み構築スキルとは、人材育成の仕組みを作る力です。多くの社員を個別に育成しようとすると膨大な手間や時間がかかり、効率的ではありません。しかし、人材育成の仕組みを作り、それに沿って取り組みを進めれば、効率を高めることが可能です。たとえば、マニュアルやフローなどを作成すると、人材育成の仕組みを整備できます。


5.マネジメントスキル

マネジメントスキルとは、人材を管理する力です。人材育成を効果的に進めるには、それぞれの社員の成長につながる業務を割り振る必要があります。また、社員のモチベーションを管理し、常に熱意を持って取り組めるようにすることも大切です。さらに、人材育成と通常業務を同時並行する力も求められています。


6.ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとは、物事の結果と原因のつながりを読み解く力です。日本語で「論理的思考」と呼ばれる場合もあります。物事を論理的に捉えるロジカルシンキングは、ビジネスの基礎的な考え方です。人材育成においても、現状を把握して課題を特定する必要があるため、ロジカルシンキングが重視されています。


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7.クリエイティブシンキング

クリエイティブシンキングとは、既存の固定観念にとらわれず、自由な発想で物事を捉える力です。「水平思考」とも呼ばれています。変化が激しい現代においては、ビジネスにおいても注目が集まるようになりました。クリエイティブシンキングを意識して人材育成に取り組めば、課題の解決やイノベーションなどにつながる可能性があります。


8.クリティカルシンキング

クリティカルシンキングとは、前提となっている内容を疑って考える力です。「批判的思考」とも呼ばれています。あえて批判的な見方で物事を捉える理由は、それまでとは異なる一面が見える可能性もあるからです。人材育成にクリティカルシンキングを取り入れると、本質の見極めやリスク回避などに役立ちます。


9.コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルとは、相手の意図を正確に理解し、適切な働きかけをする力です。人材育成の業務の大部分は、コミュニケーションで成り立っています。そのため、コミュニケーションスキルは特に重要です。相手の考えを正しく捉え、対話によりモチベーションを引き出す力が求められます。


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10.部下育成能力

部下育成能力とは、部下が効率よく成長できるようサポートする力です。具体的には、部下の状況や能力を見極める観察眼を持ち、分かりやすい言葉で指導しなければなりません。また、信頼関係を築くには、部下の価値観を理解することも大切です。立場や年代が異なる相手を理解したうえで、自分の考えを伝える必要があります。


11.人材配置スキル

人材配置スキルとは、その人材に適した部署に配置したり役割を与えたりする力です。業務で実際に役立つスキルを磨くには、経験が重要になります。そのためには、それぞれに最適な人材配置が重要です。成長につながる経験の機会を提供できるよう、各社員の適性や能力を見極めたうえで人材を配置する必要があります。


12.コーチングスキル

コーチングスキルとは、社員の自主的な学びをサポートする力です。それぞれの自主性を最大限に尊重し、自ら成長できるよう支援します。コーチングスキルが高ければ、自律型人材の育成が可能です。企業に貢献するために必要なスキルを自ら積極的に身につけ、行動に移せる社員を増やせます。


13.リーダーシップ

リーダーシップとは人材を牽引する力です。人材育成では、指導対象の社員に対してリーダーシップを発揮する必要があります。部下が目標を達成できるよう、さまざまな働きかけにより支援することが大切です。また、それぞれの人材の特徴に合わせた臨機応変な対応も心がけなければなりません。


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人材育成ができる人の特徴

人材育成ができる人はどのような特徴を持っているのでしょうか。ここでは、具体的な特徴を解説します。


部下・チームと目標・目的を共有している

人材育成ができる人は、部下やチームに対して目標・目的を共有したうえで、一丸となって取り組もうとします。社員自身が目標を把握していると、達成に向けて意欲を維持したまま行動できるでしょう。また、全員が目的を理解していれば、各自が効率性を考えて行動できます。部下が多い場合も、着実に目標や目的を浸透させることが大切です。


部下の自主性・自発性を重んじている

部下が自主的・自発的に取り組む姿勢をもてると、より積極的に業務に向き合えます。自主性とは、自分で決断を下して取り組むことです。一方、自発性とは、何も決められていない状況で、自ら行動することを表しています。部下の自主性・自発性を重んじれば、よりスムーズに人材育成を進めることが可能です。


こまめにコミュニケーション・フォローを図れる

人材育成においては、積極的なコミュニケーションやフォローが欠かせません。そのため、人材育成は、細やかな声がけができ、必要に応じて部下をサポートできる人が向いています。具体的には、対話や観察を通して部下の考えを理解し、信頼関係を築くための働きかけができる人です。


人材育成における課題

人材育成についてはさまざまな課題もあります。以下で詳しく解説します。


人材育成に割ける時間がない

通常業務が多忙な人は、人材育成に十分な時間をかけられない可能性があります。しかし、人材育成を後回しにしていると、社員の成長が遅れる可能性が高いです。通常業務と人材育成を並行して進めるのは簡単ではないものの、人材育成に対しては特に意識的に時間を確保しなければなりません。可能な限り、人材育成の優先度を上げましょう。


育成スキルを持つ人材が不足している

すでに解説したとおり、人材育成の担当者には幅広いスキルが必要です。しかし、実際は、求められている育成スキルを身につけている人材は多くありません。そのため、人材育成を成功させるには、人材育成の担当者のスキルを磨くところから始める必要があります。場合によっては外部機関の活用も検討しましょう。


人材育成は評価につながりづらい

人材育成は目に見える成果が現れにくく、評価にもつながりづらいという特徴があります。評価を受けられない業務は、後回しにされがちです。担当者が積極的に人材育成を進めるように促すには、人材育成を評価する体制も作る必要があります。明確な基準を設け、取り組みを正当に評価できる仕組みを用意しましょう。


教育内容が複雑化している

人材育成に必要な教育内容は多様化しており、複雑になっています。従来は一律の研修で人材育成を行っていた場合、それだけでは対応しきれない可能性が高いです。人材育成を効果的に進めるには、たとえばテーマ別に研修を実施する必要があります。着実に人材育成できるよう、きめ細やかな取り組みを実施すべきです。


社員が重要性を理解していない

人材育成をスムーズに進めるには、社員の理解も大切です。社員が人材教育の重要性を理解していない場合、なかなか協力を得られません。まずは人材教育の意義や効果を共有し、興味を持ってもらう必要があります。人材育成のメリットを理解すれば、各社員が自らスキルを磨こうと意識する可能性が高いです。


計画性が不足している

社員にスキルを伝えようとしても、計画性がなければ効率は上がりません。特に、人材育成について十分な知識がないと無計画になりやすいため、注意が必要です。人材育成を成功させるには、取り組みを始める前に具体的な計画を立てる必要があります。自社や社員の状況を考慮し、適切な計画を立てましょう。


人材育成を成功させるポイント

人材育成を成功させるには、どうすればよいのでしょうか。以下で具体的なポイントを解説します。


人材育成の目的を明確にする

人材育成の成功を目指すうえでは、最初に目的を明らかにすることが大切です。人材育成は、自社を発展させるという目的を達成するための手段だといえます。そのため、人材育成の必要性について、自社の状況を振り返ってよく考えなければなりません。より具体的な目的を定められれば、人材育成の方向性も明らかになります。


アウトプットを心がける

人材育成では、インプットだけでなくアウトプットも重要です。社員はまずスキルや知識を吸収する必要がありますが、それだけでは十分ではありません。身につけたスキルや知識を実践できる機会を用意し、社員に積極的なアウトプットを促しましょう。たとえば、研修の内容をOJTで応用したり、ロールプレイングを取り入れたりする方法があります。


フォロー体制を整える

人材育成で学習した内容を定着させるには、アフターフォローが必要です。社内のフォロー体制を整え、社員が着実にスキルや知識を身につけられるよう支援しましょう。たとえば、研修を終えた後にフォローアップ研修を実施し、振り返りの機会を用意すると効果的です。また、フィードバックを行うと、よりスムーズなスキルアップを目指せます。


育成を体系化する

人材育成は時間がかかるため、中長期的に取り組む必要があります。着実に人材育成を進めるには、学習内容を体系的に組み立てることが大切です。体系化により効率的な人材育成を実現できます。また、体系化すると、経営理念や人事戦略とも一貫性のある人材育成の実現が可能です。


育成担当の人材を育てる

すでに触れたとおり、人材育成を成功させるには、まず担当者のスキルを磨く必要があります。人材育成には多くのスキルやノウハウが必要であるため、担当者がそれらを身につけられるよう支援しましょう。具体的には、研修を実施し、マネジメントやコーチングなどのスキルを習得させることが大切です。優秀な人材育成の担当者が育てば、他の社員の人材育成も成功しやすくなります。


目標達成の期日を設定する

人材育成に取り組むうえでは、目標を達成すべき期日を具体的に定めることも大切です。期日があれば、その時期に向けて計画的に取り組めます。モチベーションも維持しやすく、効率よく目標の達成を目指すことが可能です。また、具体的な期日が決まっていると、進捗管理、軌道修正、成果の確認などにも役立ちます。


効果的な育成スキームを選ぶ

人材育成を成功させるには、状況に適した効果的な育成スキームを選択すべきです。具体的には、職位や状況などに応じて適切な育成スキームを選ぶ必要があります。たとえば、新入社員ならOJT、中堅社員ならメンター制度が適しているでしょう。選んだ育成スキームが最適でない場合、社員の意欲が低下する原因になるため注意が必要です。


役職別・人材育成のポイント

人材育成で重視すべきことは、役職によってもさまざまです。ここでは、役職ごとに人材育成のポイントを解説します。


新入社員

新入社員や若手社員を対象とする人材育成では、ビジネスの基本を中心とした内容を指導する必要があります。具体的には、ビジネスマナーの基礎、業務に必要なスキル、企業理念などです。基本的な内容を着実に伝えれば、社会人としての自覚を再認識させたり、仕事に必要な知識を身につけたりできます。


中堅社員

中堅社員とは、入社4年目以降の社員のことです。人材育成においては、業務スキルの向上やマネジメントスキルの習得を促す必要があります。人材育成の担当者としてのスキルも伝達すべきです。中堅社員はある程度の経験を積んでいるため、今後は部下や後輩の育成にも関与する可能性があります。研修を通してそのような認識を持ってもらい、実践できるスキルを身につけさせることが大切です。


管理職

管理職は、部や課などの長として、全体を指揮・管理する立場です。人材育成においては、経営戦略、組織論、評価スキル、コミュニケーション能力などを扱います。個人としてではなく、チームとして仕事を捉える視点を養うことが重要です。周囲に配慮し、必要に応じて適切な働きかけができる力を養う必要があります。


効果的な人材育成の手段

人材育成を効果的に進めるには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、効果的な人材育成の手段について解説します。


人材育成計画を設定する

人材育成を進めるうえでは、まず効率的な計画を立てる必要があります。明確な計画を立てたうえで取り組み始めると、中長期的なキャリアを見据えた人材育成を実現することが可能です。具体的な対象者、必要なスキル、要件、育成方法などを検討し、計画のなかに盛り込みましょう。


研修を定期的・繰り返し行う

すでに触れたとおり、人材育成ではインプットとアウトプットの両方が大切です。スキルや知識をインプットするだけでなく、実践によりアウトプットできる場を設けなければなりません。具体的には、研修で得た基本的なスキルや知識を活用できる現場で働く機会を設けましょう。研修で身につけたスキルや知識は、実務で活用することで定着を図れます。


eラーニングを取り入れる

eラーニングは、インターネットを活用した学習方法です。インターネットを利用するため、時間や場所を問わずスキルや知識を習得できます。社員それぞれが自分の隙間時間を活用でき、自発的な学習を促すことが可能です。集合研修よりも効率よく学習できるため、積極的に取り入れましょう。


eラーニングシステムの概要とは?活用するメリット・デメリットを紹介


OJTを実施する

OJTとは「On-the-Job Training」の略であり、業務に必要なスキルや知識を実践により学ぶ方法です。座学では、業務で求められるノウハウをすべて伝えられるわけではありません。OJTなら実際の業務を通してスキルや知識を学べ、スピーディに身につけられます。上司と部下とともに業務をこなしながら学習できるため、信頼関係の構築も可能です。


OJT研修とは?実施する目的やメリット、課題点について解説


挑戦的な業務を割り振る

人材育成においては、その社員にとって挑戦的な業務をあえて任せることも有効です。企業が必要としているスキルを伸ばせる業務を割り振れば、よりスムーズに人材を育てられます。たとえば、幹部候補の社員に対して新規事業を担当させるケースも多いです。


また、グローバルで活躍できる人材を育てる目的で海外駐在を命じる場合もあります。ただし、業務の難易度については、社員のレベルを考慮して慎重に判断しましょう。


人材育成で導入すべき制度・ツール

人材育成では、さまざまな精度やツールを活用すると便利です。特に導入すべき制度やツールについて解説します。


人事評価システム

すでに解説したとおり、人材育成の成果は簡単に評価できません。そのため、人事評価システムを導入し、客観的に人材育成の成果を評価する体制を整える必要があります。人材評価システムがあれば、社員の学習内容の定着度や、資格の取得なども評価に反映することが可能です。


人事評価システムとは?導入するメリットや自社に適したツールの選び方を解説


目標管理制度

人材育成の目標を効率的に管理するための目標管理制度も取り入れましょう。目標を明確に管理できれば、人材育成の効果を高めやすいでしょう。たとえば、1on1による進捗確認を実施し、社員の成長度合いを定期的に確認する方法もおすすめです。目標に対する進捗を把握すれば評価もしやすく、社員のモチベーションの維持にもつながります。


目標管理制度(MBO)とは|運用方法や手順、導入のメリット・デメリットも解説


スキルマップ

スキルマップとは、社員が保有しているスキルや能力などを一覧で把握できる資料です。スキルや能力などを可視化できるため、適材適所の人材配置にも役立ちます。自社が求めるスキルと実際の社員の状況を比較し、着実な人材育成につなげましょう。また、不足している能力もスキルマップで把握できるため、人事戦略にも使えます。


スキルマップで社員の能力を可視化する|メリットや作成する際の注意点、導入例など


人材育成に役立つフレームワーク・モデル

人材育成に取り組む際は、フレームワークやモデルを利用すると便利です。以下で具体的に解説します。


ベーシック法

ベーシック法とは、目標を設定するために利用できる基礎的なフレームワークです。目標項目、達成基準、期限、達成計画の順で目標を立てましょう。ベーシック法は、さまざまなフレームワークの基本としても有名です。


ベーシック法を掘り下げたフレームワークとして、たとえば三点セット法があります。三点セット法は、テーマ、達成レベル、達成手段について目標を設定する方法です。


SMARTの法則

SMARTの法則とは、目標の質を評価するフレームワークです。具体性、計量可能、達成可能、関連性、期限について評価します。SMARTの法則を用いることで、目標について客観的に評価でき、目標の質を高めることが可能です。また、目標達成のパフォーマンスの向上にも役立ちます。


SMARTの法則を活用した目標の立て方とは?活用する際のポイントについても解説


思考の六段階モデル

思考の六段階モデルとは、思考を記憶や理解、応用、分析、評価、創造の6段階に分けて考えるモデルです。教育学者ベンジャミン・ブルーム博士が提唱しました。人材育成の担当者を選出したり、担当者の段階を把握したりするうえで役立ちます。段階を分けて状況を確認できるため、効率的な成長を期待できるでしょう。


カークパトリックモデル

カークパトリックモデルとは、教育の効果を測るためのフレームワークです。反応、学習、行動、結果の段階に分けて考えます。このモデルでは、研修の満足度や理解度、行動変化、業績の向上などの効果を測ることが可能です。研修の費用対効果も定量的に算出できるため、具体的な成果の確認にも活用できます。


カッツモデル

カッツモデルとは、役職ごとに必要なスキルを表すフレームワークです。カッツモデルにおいては、どのような職種でもコンセプチュアルスキル(概念化能力)、ヒューマンスキル(対人能力)、テクニカルスキル(専門能力)が必要とされています。


しかし、トップマネジメント(経営職層)、ミドルマネジメント(中間管理職)、ロワーマネジメント(下級管理職)を比較すると、最適なスキルの割合は同じではありません。カッツモデルは、それぞれの役職でどのようなスキルが特に重要か確認するために役立ちます。


まとめ

人材育成の担当者には、さまざまなスキルや能力が必要です。現状を把握して適切な目標を設定するだけでなく、柔軟な考え方で社員の状況を理解しなければなりません。また、人材育成を成功させるには、インプットだけでなくアウトプットの機会を設ける必要があります。


タレントパレットは、人材のあらゆる情報を管理するために役立つツールです。人材育成や研修はもちろん、リスキング、最適配置、人事評価、エンゲージメントなど、さまざまな人事業務に役立つ機能を備えています。コンサルティングの知見もあり、さまざまなサポートが可能なため、ぜひ活用ください。


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