こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
タスクフォースの使い方がわからないと悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
適した人材でプロジェクトを進行できるタスクフォースでは、早期の課題解決が可能です。そのため重要かつ緊急性のある課題解決には、政府や大手企業などでも、タスクフォースを設置します。
しかし、タスクフォースを作ったことのない企業の担当者の方は、流れからメンバー構成まで分からずに悩まれているはずです。
そこで本記事では、タスクフォースの使い方がイメージできる事例を紹介しつつ、流れやメリットなどを解説します。
タスクフォースの使い方を学べる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。
タスクフォースとは「課題解決のための臨時チーム」のこと
タスクフォースとは、緊急性の高い課題達成に向けて、適切な人員で構成された臨時チームのことです。もともとは、軍隊が特定の任務を実行するためのチーム編成として設置されていました。
課題達成に向けて高い効果を得られることが評価され、現代社会では、企業にも導入されています。
タスクフォースのことを詳しく知りたい方は、別記事「タスクフォースとはビジネス」をあわせてご覧ください
タスクフォースの使い方を事例から学ぶ【5社】
タスクフォースの使い方を知るには、実際にどのように利用されているのかを把握するのが大切です。そのため、タスクフォースの事例を次の5社紹介します。
- 日本マクドナルドホールディングス株式会社
- ウェルクス株式会社
- 厚生労働省
- 内閣官房
- 総務省
事例ごとに解説します。
日本マクドナルドホールディングス株式会社
日本マクドナルドは異物混入問題に端を発して、2015年1月12日に、日本マクドナルドホールディングス(株)代表取締役上席執行役員をリーダーとして「お客様対応プロセス・タスクフォース」を結成しました。
メンバーは、委員長1名・外部有識者2名・外部専門家1名・日本マクドナルド株式会社の社内委員10名の構成です。本タスクフォースが設置された目的は、次の4つです。
- 異物混入による問い合わせ対応プロセスを検証して課題を洗い出す
- お客様対応品質の向上
- お客様対応品質を向上させるためのアドバイス提示
- マクドナルドへの信頼感を回復させる考え方の提案
タスクフォースの活動は3月末まで行われましたが、他にも不定期で社内人員による分科会を4月末まで実施しました。社内や外部有識者などの努めが実り、タスクフォースが設置されてから約4ヶ月ほどで、サービスとお客様対応の品質向上に成功しています。
株価や企業への信頼が低下するような問題でも、タスクフォースを設置することにより、速やかな課題解決につながっています。
ウェルクス株式会社
ウェルクス株式会社では、「社内交流タスクフォース」や「ITスキルタスクフォース」を設置しています。社内交流タスクフォースは、社内コミュニケーションコスト削減の目的で設けられました。
社内交流タスクフォースの取り組みは大きく、「社内パブ」「社外イベント」に分かれます。
社内パブは、普段から関わりの少ない他部署とのコミュニケーションを促進するのが目的です。毎月1度開催され、仕事終わりにオフィスでお酒やデザートなどを片手に、他部署のメンバーと楽しくコミュニケーションを図ります。
社内パブと同様の目的で実施される社外イベントは、シューティングバーやボーリングなどの娯楽施設で交流を深められます。
また、ITスキルタスクフォースは、社員のITスキルを向上させるために設けられました。メンバーは若年層からマネージャーなどの上層部で組み合わさるなど、バランスの取れた構成です。
取り組み内容は「ITスキル検定」を作成して、それを社員に実施してもらいます。テスト内容は巷にありふれたものではなく、社員一人ひとりにヒアリングして項目を決めるため、オリジナル性が高いのが特徴です。
現場社員の声をもとに作成されたITスキル検定の実施により、実践ベースで社員のスキル向上が望めます。
厚生労働省
厚生労働省は、季節性インフルエンザの流行および新型コロナウイルスの完成拡大の可能性があることを考慮して「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」を開催しました。メンバーは日本医師会や総務省など、各団体や行政機関より構成されました。
本タスクフォースで実施された対策は、大きく次の3つです。
- 同時流行に備えた対策
- ワクチン接種の推進
- 国民への情報提供と重症化リスク患者に応じた外来受診や療養への協力等の呼びかけ
なお本タスクフォースは、新型コロナ患者が1日45万人、インフル患者は1日30万人、ピーク時で計75万人の患者が生じることを想定し、設置されました。
内閣官房
2021年にオミクロン株感染者がはじめて国外で発見されてから、たった2ヶ月で日本にも広まった事態を受けて、内閣官房は「オミクロン株への対応に関するタスクフォース」を開催しました。
メンバーは内閣官房や外務省領事局長など政府の人員で構成されました。本タスクフォースで実施された対策は大きく次の5つです。
- 外国人の入国禁止
- 日本人等の入国規制強化
- モニタリングの強化
- 感染症危険情報の引上げ
- 入国者総数の引き下げ
なお本タスクフォースは、令和5年の時点でも続いています。そのため、国内のコロナウイルス関連の事象がおさまるまでは、本タスクフォースは運用されると予想できます。
総務省
サイバー領域は経済を発展させる基盤であり、国民に安心してネットワークを利用してもらうためにも、総務省は「サイバーセキュリティタスクフォース」を2017年1月に設置しました。
また本タスクフォースは、サイバーセキュリティに関わる課題の整理および情報通信分野における対策を企てることも目的としています。
メンバーは、サイバー領域に通ずる会社の代表取締役から大学の教授まで、分野に精通した方や専門家などで構成されました。
タスクフォースを結成する2つのメリット
タスクフォースを結成するメリットは次の2つです。
- 早期の課題解決が可能
- さまざまなノウハウを有したメンバーを集められる
それぞれ解説します。
早期の課題解決が可能
タスクフォースは目的を明確にして設置されるため、課題解決に向けて社内リソースを注力できます。適した人員のみでメンバーを構成できるため、早期の課題解決が可能です。
たとえば日本マクドナルドでは、異物混入事件を期にタスクフォースを設置しましたが、4ヶ月ほどでサービスとお客様対応の品質向上に成功しています。
このように一点に集中してリソースを注げるため、タスクフォースの設置により早期の課題解決が可能です。
さまざまなノウハウを有したメンバーを集められる
タスクフォースは他部署の人員や、場合によっては社外からでもメンバーを集められます。各部署や外部で培われたノウハウを共有でき、課題を多面的に見れるため、解決の糸口が見つかりやすくなります。
タスクフォースの設置から運用の流れ
タスクフォースの設置から運用の流れは、大きく次の7つに分けられます。
- 目的とスケジュールを明確にする
- メンバーを選出する
- 課題とスケジュールを共有する
- タスク進行のために権限を与える
- 施策を実行する
- PDCAサイクルを回す
- 施策で得たノウハウを共有する
タスクフォースの設置から運用までスムーズに行うには、流れをおさえておきましょう。
目的とスケジュールを明確にする
タスクフォースを設置するにはまず、目的とスケジュールを明確にする必要があります。「何を持って課題解決とするのか?」「いつまでに達成するのか?」を具体化しましょう。
課題達成の定義や期間を定めることで、どのようなスキルを要した人材が必要なのか明確になります。
メンバーを選出する
メンバーは課題達成に適したスキルを有している人材を選出します。各部署の担当者にタスクフォースに必要な人員の特徴を説明して、現場責任者に抜粋してもらうのも1つです。
「ウェルクス株式会社」のように、若年層からベテランを配置して、バランスの取れた構成にするのもいいでしょう。価値観の偏りを防ぎやすくなるため、課題解決に向けたさまざなアイデアが出やすくなります。
また、タスクフォースは部署の垣根を超えて人材を集めるため、メンバーを統一できるリーダーが必要です。リーダーシップ性に優れた人材を指揮者に配置させると、メンバーは動きやすくなるからです。
このように、タスクフォースを適切に運用するには、メンバーを的確に選出する必要があります。
しかし、社員ごとの能力を把握するのは時間や管理の手間がかかるでしょう。人員のスキル把握を速やかかつラクにされたい方には、タレントパレットの導入がおすすめです。
社員のスキルを見える化し、データを社内で共有できるため、タスクフォースのメンバーを選出しやすくなります。そのほか、人事を助ける機能が多くあるため、人材の管理に悩んでいる担当者様は、ぜひ資料をご請求ください。
課題とスケジュールを共有する
課題とスケジュールは、相違ないようにメンバーに共有する必要があります。方向性が明確になれば統一感が生まれるため、課題解決がスムーズになるからです。
タスク遂行のために権限を与える
前提として、タスクフォースの設置は、重要かつ緊急性の課題があるときに行われます。したがって、本施策をスムーズに運用してもらうためには、メンバーにタスク進行のための権限を与える必要があります。
予算や個々が決定できる範囲を定めた上で、権限をメンバーに与えていきましょう。
施策を実行する
速やかに課題解決してもらうためのポイントは「発言しやすい雰囲気を作ること」です。メンバーの意見に反対せずに各人員のアイデアを参考にすることで、課題解決の糸口が見つかりやすくなるからです。
若年層からベテランで構成されたメンバーの場合も、新人の意見にも耳を傾けて柔軟に対応していく必要があります。
PDCAサイクルを回す
施策の実行中は随時、「課題達成までに必要な項目は何か?」「順調にタスクは進行しているか?」などをモニタリングして、状況に応じたPDCAサイクルを回していく必要があります。
施策で得たノウハウを共有する
タスクフォースで得たノウハウは社内で共有するのが大切です。なぜなら、万が一、同様の課題が出た際に、ノウハウを活かして対応できるからです。また、ノウハウが現在の業務に活かせる可能性もあるでしょう。
そのため、「タスクフォースで効果の高かった施策は何か?」「イレギュラー案件にはどのように対応したか」などの情報は漏れなく共有しましょう。
人事業務の効率化、データ活用をするならタレントマネジメントシステムの導入が必須
人事業務をDX化することで、社員データの一元化・人材検索・人事評価・配置検討などの幅広い業務を効率化できるようになります。また、人材育成・最適配置・社員パフォーマンスの最大化など、組織力向上を目的とした一歩先のタレントマネジメントまで実現が可能です。
また、タレントマネジメントシステムを導入すれば、社員データを集約し人事評価のペーパーレス化や異動シミュレーション、ハイパフォーマー分析など、高度な施策が実施できます。タレントマネジメントを取り入れて、自社のリソースを最大限に活用しましょう。
タスクフォースを設置するならタレントパレットがおすすめ
タスクフォースとは、課題解決に向けた臨時チームを指します。部署問わず適切な人員のみが集まって問題に取り組むため、早期の課題解決や自部署以外で培われたノウハウを得られます。
しかし、タスクフォースをはじめて設置する方は、メンバーの集め方がいまいちわからないと不安に感じられるのではないでしょうか。
タレントパレットであれば、タスクフォースに必要なポジションや人材条件を設定するだけで、適した社員が選出されます。人材要件は社員の経歴やスキル、適正などのタレントパレットで管理されている情報が考慮されます。
本ツールを活かせばアサインをスムーズにできるようになり、課題の早期解決につながるため、ぜひタレントパレットをご検討ください