こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
座席を自由に選べるフリーアドレスを導入するには、事前に運用ルールの作成をすることが重要です。
運用ルールをきちんと定めておかないと固定席に戻ってしまい、かえって業務の効率が悪くなることもあるでしょう。
本記事では、フリーアドレスを進める事前準備や運用ルールの作成までの流れを解説します。
フリーアドレスを導入する重要性
テレワークの普及によって、フリーアドレスを検討する企業が増加しています。フリーアドレスは、従業員だけでなく企業にも多くのメリットがあり、導入する重要性が高まっているでしょう。ここからは、フリーアドレスを導入する3つの重要性を解説します。
従業員同士のコミュニケーションの活性化
固定席で業務を進めていると、自ら交流するのは近くに座っている同じ部署の従業員に限定されてしまいがちです。フリーアドレスで座席が自由になると、偶然近くに座った別部署の従業員とコミュニケーションを取る機会が増加します。
業務内容や働き方が異なると、仕事の捉え方や価値観も変わるでしょう。別部署との交流を続けるうちにお互いに刺激され、社内で業務に役立つアイデアが生まれるかもしれません。
また、上司との距離も近くなり、コミュニケーションが取りやすくなるでしょう。コミュニケーションが活性化すれば、部署を隔てた情報共有や意思決定が速やかに行える可能性があります。
オフィスのコスト削減・有効活用
在籍している従業員全員の座席を用意する必要がなく、オフィスが省スペース化し、コスト削減できます。例えば、日中は外出する営業メンバーが多い場合や、テレワークで勤務する従業員が多い場合は、出社する人数分のデスクがあれば問題ありません。
フリーアドレス化によって、余ったスペースをコミュニケーションエリアや集中スペース、リフレッシュスペースにするなどの有効活用も可能です。
従業員の主体性を醸成
固定席では上司の管理下で業務を行うため、常に管理されています。一方で、フリーアドレスではその日の業務によって座席を選び、主体的に進めなければなりません。
上司と席が離れているので、相談する前に自分で考える必要性があるでしょう。フリーアドレスだからこそ自らを律し、自分の働き方を見直す機会になります。
フリーアドレス導入までの事前準備
いきなりフリーアドレスを導入しようとしても、あらかじめ準備をしておかなければトラブルが発生してしまい、スムーズな運用が難しいでしょう。ここからは、フリーアドレス導入を進めるための事前準備をご紹介します。
社内の在籍状況を確認する
まず、フリーアドレスが導入できるか判断するために、社内に随時どのくらいの従業員がいるか把握しましょう。従業員の在籍時間に応じて、座席数を変更します。
また、部署や業種によって在籍時間が異なるため、それぞれに合わせてフリーアドレスの導入を検討しましょう。もし、在籍率が高い部署や業種の場合は、部署内など移動するエリアを狭めたグループアドレスを導入することも選択肢の一つです。
ペーパーレス化を進める
フリーアドレスになると、荷物の持ち運びが増えて書類を紛失するケースが増加するかもしれません。また紙の書類が多いと、荷物が増えて移動が手間になってしまいます。書籍をなるべく電子化して共有フォルダに保存するなどペーパーレス化を進めれば、業務効率の改善が可能です。
もしどうしても紙の書類が必要な場合は、1人当たりの保管できる書類はファイルボックス2箱にするなど、保管量の上限と収納場所を決めなければなりません。ペーパーレス化を進めれば業務効率の改善だけでなく、保管するスペースの必要がなくなり、オフィスのコスト削減にもつながります。
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フリーアドレスの運用ルールを決定する手順
フリーアドレスの事前準備が完了したら、運用ルールを決定しましょう。ここからは、導入するまでの7ステップを解説します。
フリーアドレス導入の目的を設定する
はじめに、部署を超えた従業員のコミュニケーションの活性化や、主体的な働き方の促進などフリーアドレス化の目的を明確にしましょう。
目的を言語化し、従業員が納得するような目的を設定することをおすすめします。新しい制度を導入することで、以前の働き方ができないと不安を抱える従業員もいるためです。従業員のメリットにもなるような目的を設定しましょう。
運用方法を決定する
次に、完全フリーアドレスにするか、グループアドレスにするか運用方法を決定します。
完全フリーアドレスとは、部署に関係なく従業員全体が自由に席を選べるシステムです。グループアドレスは、同じ組織や部署に範囲を限定して座席を選ぶシステムを指します。部署や業種の在籍状況に応じて運用方法を決定しましょう。
座席数を決定する
使用方法を決定したら常に社内にいる人数を把握し、フリーアドレスオフィスの座席数を決定しましょう。会議に参加するために多くの従業員が出勤したときに、座席が足りないケースが考えられます。
イレギュラーに対応するために、ゆとりを持った座席数を確保すると安心です。座席数にもよりますが、5~10席ほど余裕を持った座席数にすることをおすすめします。
環境を整備する
続いて座席を移動しやすいように、コンセントの設置やWi-Fiの環境を整えましょう。レイアウトが変更しやすいように、キャスター付きのデスクや椅子を用意するとスムーズに導入できます。また、ノートパソコンや社用携帯を用意しましょう。
この段階で、ある程度レイアウトを決めておくと、その後の導入ステップがスムーズに進みます。
「フリーアドレス収納」については、こちらの記事をご確認ください。
運用ルールを作成する
次に明確なルールを作成し、従業員にマニュアルを公開します。自由に座席を選んでいいといわれても、明確なルールが公表されていなければ、従業員は使い方に戸惑ってしまうためです。
例えば、同じ席を3日以上連続して利用しないことや、長時間席を離れる際には荷物をデスクに残さないなどのルールを決めましょう。
マニュアルの公開後に従業員からの意見を集め、ルールを改定すると自社に合った運用ができます。完成したマニュアルはいつでも確認できるような場所に保管すると、より多くの良い意見が集まるでしょう。
テスト運用を実施する
続いて従業員に実施期間を伝え、フリーアドレスオフィスに仕様を変更してテスト運用を行います。実施後に社内アンケートを取り、フリーアドレスが良かったか従業員にヒアリングしましょう。
テスト前にフリーアドレスに賛成していても、運用して合わなかったと感じる従業員がいるかもしれません。アンケート結果から、運用方法やルールをアップデートしましょう。テスト運用のフィードバックを反映できたら、フリーアドレスを本格的に導入します。
従業員にフリーアドレス導入の目的を説明する
最後に従業員にマニュアルを配り、導入目的を説明します。従業員に理解してもらえるように文書だけでなく、ガイダンスを行うと効果的です。マニュアルを作成する際には、フリーアドレスのメリットをわかりやすく従業員に伝えましょう。
フリーアドレスの運用ルールを決めるポイント
フリーアドレスオフィスに変更するには、あらかじめ運用ルールを明確に決めておくことがポイントです。ここからは、特に決めておきたいルールを解説します。
固定席にならないように工夫する
しっかりと準備をしてフリーアドレスオフィスに変更しても、いつの間にか固定席になってしまうと、導入した意味がありません。
くじ引きや定期的に席替えを行う、連続で同じ席は使わないなど、固定席にならないようなルールを事前に決めましょう。また、座席を事前予約制にするのも一つの方法です。ルールが徹底できるような環境をつくることを意識しましょう。
電話や郵便物の取り次ぎルールを設定する
毎日席が替わるため、取り次ぎで社内が混乱しないように電話や郵送物のルールを事前に決めることが大切です。例えば、郵送物の共有ボックスや、郵便ポストが付いた個人ロッカーを設置すると、郵便物の受け取りがスムーズでしょう。また、社内携帯の支給率を上げると電話の取り次ぎでトラブルを減らせます。
部署に合わせてグループアドレスを導入する
部署によっては、固定席の方がスムーズに業務が進むケースも珍しくありません。完全フリーアドレスにするのではなく、フリーアドレスを部分的に導入するグループアドレスを導入しましょう。
各部署の特長を活かした運用方法を選ぶことが大切です。例えば、機密情報が多い人事部や電話対応が多い総務部は、グループアドレスが向いています。
清掃や整理整頓を習慣化する
フリーアドレスのスペースをきれいに保ちながら業務を行うために、清掃や整理整頓の習慣化が必要です。例えば、手軽に掃除しやすいように掃除グッズを座席近くに置きましょう。また全従業員で清掃する時間を決め、習慣化するのも効果的です。
「フリーアドレスオフィス」については、こちらの記事をご確認ください。
まとめ
本記事では、フリーアドレスを導入するための事前準備や運用ルールについて解説しました。
フリーアドレスを導入するまでに、ペーパーレス化を進め、社内の在籍情報を確認する必要があります。また、フリーアドレスの導入前に運用方法やルールを決めておくと、スムーズに進むでしょう。
タレントパレットなら人材データを自由に分析軸を表示し、直感的に全体像を把握できます。フリーアドレスの対象者をシステム上で一括管理できるため、スムーズに運用方法を決定できるでしょう。フリーアドレスルールを作成する際には、ぜひタレントパレットをご活用ください。
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