フォローアップ研修とは?目的や実施方法、成功させるコツを紹介 


フォローアップ研修とは?目的や実施方法、成功させるコツを紹介 

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

フォローアップ研修とは、社員研修で学んだことを一定期間後に再確認するための研修です。効果的なフォローアップ研修によって、スキルアップや社員自らがPDCAを回せるようになることが期待できます。

フォローアップ研修は、新入社員研修とセットで取り組むことが一般的です。しかし中堅社員などの社員研修の後にも導入することで、より効果的に活用できることをご存知でしょうか。

ここでは、フォローアップ研修の目的や実施方法、成功させるコツについて解説します。社員のスキル向上や、人材を定着させたい人事担当者の方はぜひご覧ください。

フォローアップ研修とは

フォローアップ研修とは、社員研修を受けてから一定期間が経った後に学び直しのために受ける研修のことを言います。スキル・ノウハウの向上や社員研修で学んだことを、実務で遂行し、評価して改善できるようになるための研修です。

フォローアップとは

フォローアップとは、すでに学んだことの効果を再確認するために、一定期間を置いてから再び学び直すことです。

人材育成においてのフォローアップとは、フォローアップ研修だけでなく、業務上の課題を上司などが都度サポートすることを意味します。

「フォローアップ」については、こちらの記事をご確認ください。

フォローアップ研修の概要

フォローアップ研修とは、社員研修終了から一定の期間が過ぎた後に、その学習効果をさらに高めるための研修を指します。フォローアップ研修を通して、研修内容の理解をより深め、新たに掲げた目標を実務で実践して、スキルアップを目指します。

フォローアップ研修によって、社員自らがPDCAサイクルを回せるようになることが重要です。社員研修の学びを実務で遂行し、フォローアップ研修で振り返りをしつつ、改善につなげて、PDCAを回します。

社員が主体的に仕事に取り組み、課題を乗り越えられるように促しましょう。

フォローアップ研修の目的

フォローアップ研修は、社員のスキルアップに加えて、人材の定着化が期待できる研修です。

ここでは、人事担当者と参加者の目的を分けて解説します。

人事担当者にとっての目的

人事担当者の目的は、フォローアップ研修の受講者の意見を収集・検証することで、研修自体の振り返りと改善を図ることです。

研修の内容が業務に活かせていないことがわかった場合は、研修内容をより実践的なものにしたり、実際の業務に即した施策を打ったりします。受講者の満足度が上がれば、離職防止につながるでしょう。

従業員にとっての目的

従業員にとっての目的は、振り返りの機会を設けることで、研修で習得したスキルをその後の業務でどのように活かせたかを考えてもらうことです。

社員研修で学んだスキルを業務で実践し、フォローアップ研修で一連のプロセスを見直せば、課題がより明確になるため、今後の業務に活かせます。

「モチベーション」については、こちらの記事をご確認ください。

フォローアップ研修の対象者



新入社員だけでなく、若手社員や中堅社員・管理職に対してもフォローアップ研修を行うことで、スキルアップや生産性の向上が図れます。

新入社員

フォローアップ研修を新入社員研修と併せて実施し、ビジネスマナーや社会人としての姿勢を再認識してもらいます。参加者も、同期の社員と再会することで、悩みの解決やモチベーション向上につながるでしょう。

若手社員

入社2~3年目の若手社員は、年次に合ったスキル・ノウハウを学ぶことにより、早期の育成やモチベーションアップが期待できます。人材不足の観点からも、若い年代の育成は重要な意味を持ちます。

中堅社員

中堅社員は、スキルアップやリーダーシップなどの研修を受講する機会が多いでしょう。より効果的な習得のために、フォローアップ研修もセットで行います。

研修で身につけたスキルをどのように成果につなげたかなどを、参加者同士のディスカッションを通じて確認しましょう。

管理職

管理職の社内研修は、主にマネジメントスキルに関するものです。管理職は業務も多く、振り返る時間が不足しているかもしれません。そのためフォローアップ研修は、適切な目標設定や業務改善、人材育成計画などの、振り返りと改善に役立つ内容が一般的です。

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フォローアップ研修のメリット

フォローアップ研修は、人事担当者と従業員の双方にメリットがあります。

人事担当者にとってのメリット

人事担当者にとってのメリットは、以下の2つになります。

  • 離職予防と人材の定着化につながる
  • 参加者の意見を収集・検証して研修自体をブラッシュアップできる


フォローアップ研修によって社員のスキルやモチベーションが向上することで、結果的にエンゲージメントも上がり、離職率の低下につながります。

新入社員は、離職しやすいため対策が重要です。新人研修の後にフォローアップ研修を行うことで、不安や悩みの解消が期待できます。

参加者の意見を集め、検証することで、社員研修自体の課題が明確になります。その後の研修のブラッシュアップにつながり、企業と従業員にとって有益な研修になるでしょう。

従業員にとってのメリット

従業員にとってのメリットは、以下の4つです。

  • 従業員が自身の状況を振り返ることで課題が明確化する
  • 社会人としての基本姿勢や仕事の意味を再確認できる
  • 仕事の悩みを解消できる
  • モチベーションアップにつながる


社員自らが、現在の状況を客観的に評価できるようになります。スキルの習得度合いや業務で実施したときの手応え、振り返りを行い、次への目標を明確に設定できるでしょう。

新入社員研修などのフォローアップ研修であれば、ビジネスマナーや社会人としての姿勢、会社での自分の役割を再確認できます。

入社1年目の社員は、仕事の取り組み方がわからなかったり、周りの人と比較して落ち込んだりすることが多いかもしれません。フォローアップ研修では、ほかの参加者と悩みや不安を打ち明け合えるため、安心感やモチベーションの維持につながるでしょう。

フォローアップ研修では、現状のレベル感や問題点、次へのステップへどのように改善するかなど、ほかの参加者の振り返りも可視化できます。いい意味で競争心が湧くため、目標達成に向けてより主体的に取り組めるようになります。

フォローアップ研修の実施方法



フォローアップ研修は、効果的に行うことで、社員のスキル向上や人材不足対策に役立ちます。

ここでご紹介するのは、具体的なフォローアップ研修の実施方法や手順です。

1. フォローアップ研修の目的・目標を確認する

まずはフォローアップ研修の目的や目標を確認します。先の研修とフォローアップ研修の受講が、自身のスキル向上や企業の発展にどのように関連するのかを認識させましょう。その結果、フォローアップ研修がより効果的に実施できると考えられます。

2. 参加者が個人で研修内容を振り返る

参加者自身が、先の研修内容を振り返ります。学んだスキルを項目別に数値化することで、客観的に評価しやすくなるでしょう。スキルの習得レベルや、実際の業務に活用できているかどうかなどを5段階でランク付けします。

振り返りを通じて、自身の強みや弱みが客観的に判断できるでしょう。また、次の行動目標を設定できるため、改善につながります。

3. 参加者同士で振り返りの内容をシェアする

研修に参加したメンバー同士で、振り返りの内容を話し合う場を設けるとよいでしょう。自身と似た状況のほかの参加者の事例を聞くことで、その内容を疑似体験できるためです。同じような事例が今後起こったときに、スムーズに対応できると考えられます。

4. 成功事例をプレゼンテーションしてもらう

先の研修内容を実際の仕事に活かして、大きな成果を発揮できた参加者にプレゼンテーションしてもらうのも効果的です。成功のポイントなどのノウハウの共有は、ほかの参加者にとっても重要かつ、奮い立つものと言えます。

研修の受講および仕事で成果を上げることを、組織が適切に評価するという認識を従業員に与えましょう。従業員のモチベーションアップにつながります。

5. 今後の課題に向けてPDCAを回す

参加者自身が、PDCAの習慣を実際の業務に反映できるようになることが、フォローアップ研修では重要です。

先の研修での計画策定や業務における実行を、フォローアップ研修を通じて評価・改善していきます。実際の業務で、参加者がPDCAを自主的に回せるようになることで、生産性が向上するでしょう。

フォローアップ研修を成功させるコツ

ここでは、フォローアップ研修を成功させるコツを2つ解説します。

研修内容を参加者のニーズに合わせる

フォローアップ研修の内容は、参加者の課題やニーズに合わせてブラッシュアップしましょう。

昨今の仕事の取り組み方は、目まぐるしく変化しています。従来では会社に出勤することで課題を上司に都度相談でき、スムーズに解決しやすい面もありました。しかしリモートワークの普及によって、気軽に上司に相談できないといった課題が生じているかもしれません。

事前にヒアリングやアンケートを実施して習得したいスキルや現在の悩み・課題を洗い出します。参加者にも企業にとっても有益な研修内容にしましょう。

PDCAサイクルを回す仕組みを作る

PDCAサイクルを回す仕組み作りが重要です。例えば先の研修の際に、3カ月後の行動目標を設定して、明確な振り返りができるように事前に準備を整えます。

先の研修時には行動目標と計画(Plan)を立てておき、フォローアップ研修までを実行する(Do)期間と捉えます。フォローアップ研修では評価(Check)と改善(Action)を行いましょう。目標達成に向けて、参加者が主体的にPDCAに取り組めるように設計します。

また、同じ研修に参加している従業員と振り返り事例を共有することで、参加者は自身の課題を解決しやすくなるでしょう。PDCAの経験値が増えることによって、今後の業務をより効果的に実施できると考えられます。

まとめ

フォローアップ研修の目的や実施方法、成功のコツについてご紹介しました。新入社員だけでなく、ほかの年代の社員にもフォローアップ研修を効果的に実施することが重要です。その際には、社員が主体的にPDCAを回せるようにサポートしましょう。

効果的なフォローアップ研修によって社員のエンゲージメントが向上するため、離職予防が期待できます。

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