チームワークを高める方法とは?企業におけるメリットも解説


チームワークを高める方法とは?企業におけるメリットも解説

「チームワーク」は、組織活動を円滑に進めるための大切な要素です。 今回は、チームワークの重要性が再認識されている理由や、チームワークを高めるための具体的な方法などを解説します。自社研修や人材配置の最適化を検討する際の参考にしてみてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

「チームワーク」は、組織活動を円滑に進めるために大切な要素の一つです。以前よりビジネスにおいて必要なものとされていましたが、昨今、チームワークの重要性への認識がさらに高まってきています。

今回は、チームワークの重要性が再認識されるようになった理由や、チームワークを高めるのに必要な人材・効果的な方法などを解説します。自社での研修や人材配置の最適化を検討する際の参考にしてみてください。

今、チームワークが重要視されている理由

近年、ビジネスにおいてはチームワークの重要性が高まってきています。様々な価値観が広まってきた現代日本のビジネスにおいて、なぜ今、チームワークの重要性が再認識されているのでしょうか。

ここでは、チームワークの重要性が再認識されるようになった社会的な背景について、詳しく解説します。

ビジネスモデルの変化の影響

従来のビジネスモデルは、商品・サービスを提供して終わるという流れが一般的でした。しかし、近年は商品・サービスの提供だけでなく、アフターサービスまで重要視するビジネスモデルに変化してきています。さらに、海外市場に進出する企業も増加傾向にあり、様々な要因からビジネスモデルが複雑化している状況です。

なお、ビジネスモデルの変化に伴って、複数言語の使用が必要な場面が発生したり顧客ニーズの多様化が進んだりなど、複雑な課題も出現しています。その課題対策の一つが、部門やチームを横断したプロジェクトの発足です。

バックグラウンドの異なるメンバーが円滑に作業を進めるためには、強いチームワークが必要です。チームワークを高めることで、情報共有が徹底され、コミュニケーションが深まります。さらに、高いチームワークによって、メンバー同士がそれぞれ協力し合い、お互いのスキルを活かしながら作業を進められるようになるでしょう。

VUCA時代への対応力が求められるため

現代は、将来の予測が困難な状態を表す「VUCA(ブーカ)」の時代といわれています。新型コロナウイルスの蔓延による世界的な社会情勢の混乱が象徴するように、VUCAの時代においては、今までの常識では想像できないような変化が次々と起こるでしょう。

VUCAの時代に企業が成果を上げるには、メンバーそれぞれに判断力や迅速な対応が求められます。上からの指示を待ち、誰かがやってくれるだろうといった姿勢ではなく、自ら主体的に考えて行動する力が必要です。

メンバーそれぞれが目標に対する達成意識を持ち、主体的な行動をできるようになるためには、自発的な行動を促すような機会・環境作りが大切です。全員で意見を出し合って行動することで、チームワークが高まります。個別に一人ひとりのスキルを向上させるよりも、チーム単位で協力して取り組んだ方が、結果的に迅速な問題解決につながるでしょう。

テレワークへ対応するため

新型コロナウイルスの影響もあり、近年はテレワークを導入する企業も増えています。テレワークの普及により、移動にかかる費用や時間などのコストが減らせるメリットがある反面、コミュニケーション不足に対して不安を感じている人もいるでしょう。

テレワークの導入によるコミュニケーション不足に対応するためには、チーム力を高める必要があります。業務を行う場所を問わず、チーム間でのコミュニケーションを深めることや、情報共有をすること、メンバー同士が協力することなどが大切です。

チーム全員が直接顔を合わせる機会が少ないテレワーク主体の環境においても、継続的に意見を交換し合う場を持つようにしましょう。チームで交流する場を設けることで、気軽なコミュニケーションが可能になり、結束力がさらに強まります。

ダイバーシティ経営へ対応するため

グローバル化が発達した現代に求められるものの一つに、「ダイバーシティ経営」があります。ダイバーシティ経営とは、企業価値を高めるために様々なスキルを持つ人材を活用して、それぞれの能力を最大限に発揮できるよう機会を与える経営方法です。

ダイバーシティ経営のためには、国内だけではなく多国籍のメンバーを集める必要があります。しかし、価値観やバックグラウンドが異なるメンバーをまとめることは簡単ではないでしょう。

ダイバーシティ経営を導入した上でチームが成果を上げるためには、チームワークを高めることが大切です。チーム間のコミュニケーションを深め、お互いを理解・尊重し合った上で共通した目標に向かって協力すれば、メンバー同士はより団結できるでしょう。

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企業のチームワークを高める人材の特徴


チームワークを高めるためには、リーダーの力量だけでは限界があるため、メンバー一人ひとりの協力が大切です。メンバー同士での働きかけや、リーダーをアシストできるメンバーの存在によって、チームワークはさらに向上します。

ここでは、チームワークを高められる人の特徴を5つ解説します。

周囲の人と助け合える

周囲の人と助け合える人は、チーム全体を俯瞰して見る力を持っており、チームにとって最適な行動を柔軟に考えられます。

そのため、周囲の状況を見ながら自分の業務のサポートを依頼することや、ほかの人の業務をサポートすることが可能です。チーム全体の状況が把握できているため、自分の業務が忙しい状況下では、自分ではなく余裕のあるメンバーへサポートを依頼するなど、適切な判断ができます。

なお、チームで協力する場面においては協調性があることも大切です。日頃から周囲との良好な関係を構築しておけば、助け合いもスムーズに進められます。

チームやメンバーの状況を把握できる

チームやメンバーそれぞれの状況をよく把握している人は、チームにとって必要な存在です。

チームで仕事を進めていると、担当する仕事の境界を明確に切り分けられないことがあります。メンバーそれぞれが「誰かがやってくれるだろう」という意識を持っていると、思わぬ作業漏れにつながってしまうでしょう。

作業漏れを防ぐためには、一人ひとりの自覚も必要ですが、細かな点を見逃さない観察力を持っているメンバーがいることも大切です。チームワーク力の高いメンバーは、観察力に優れているため、リーダーへの連絡を円滑に済ませ、状況に応じて適切な行動を取れます。

自分自身の強みや弱みを理解している

強みや弱みなど、自分自身をよく理解できている人は、チームワーク力が高い傾向にあります。適切に自分の強みを発揮し、効率よく成果を出せるためです。

例えば、人間関係を構築するのは苦手なものの戦略を考えるのは得意な人は、よりよい戦略を考えることに集中し、メンバー同士のコミュニケーションや励まし合いなどは、得意なメンバーにサポートをお願いすることで効率よく成果を出せます。

さらに、自分の強みと弱みを正しく理解していれば、業務の効率化ができる上に、必要以上にストレスをため込まないため、周囲をサポートする余裕を持てます。自分の強みと弱みが把握できていれば、チーム全体の生産性向上への貢献が可能です。

ポジティブな言動ができる

常にポジティブな言動を取り、周囲の気持ちを盛り上げ、チームを明るい雰囲気にできる人もチームワーク力が高い人の一人です。

「こうしたらダメ」ではなく、「こうしたらよくなる」と笑顔で励まされると、人は「もっと頑張ろう!」とポジティブな気持ちになるでしょう。身近にいるメンバーが、厳しい場面においてもネガティブな発言をせず、明るく周りを励まし続けることで、チーム全体が明るく活気のある状態になります。

積極的に意見できる

言いづらいことを積極的に発言できることもチームワークを高める上で重要です。チーム全体で仕事を進める上では、軋轢を恐れずに厳しい意見をいわなくてはならない場面もあります。

その際は、できる限り相手を励ますようなポジティブな言動で、適切に問題点を指摘するようにしましょう。チームの雰囲気を壊さずに適切に指摘することは、周囲に安心感を与えます。

不安定でぎこちない雰囲気では、よいチームワークを築けません。チームワークを高めるには、安心感のある落ち着いた状態を保つことが大切です。

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企業のチームワークを高める5つの方法

チームワークを高めることの必要性は理解できてはいるものの、具体的な方法に悩んでいる人もいるでしょう。

ここでは、チームワークを高めるための方法を5つ解説します。

目標の共有をする

仕事においてのチームワークとは、共通のプロジェクトを遂行するために、チームで一つの目標を持ち、メンバーが協力し合いながら作業することを指しています。

チーム全体での目標が立てられていない場合や、全員が目標を認識していない場合に共同作業を行っても、チームとしての団結力は発揮されづらいでしょう。チームワークを高めるためには、チームの目標やビジョンを共有し、メンバーに浸透させることが大切です。

なお、目標は最終的なものだけでなく、中間目標も設定するとよいでしょう。中間目標があることで、達成度を見つつフィードバックやサポートが行いやすくなります。定期的にメンバーと話し合う機会を作り、モチベーションを維持することが重要です。

SMARTの法則に則って目標設定をする

よいチームワークを構築するためには、メンバー全員がチーム全体や個人での目標達成に向けて、主体的に行動する必要があります。目標が定まらず先が見えない状態だと、メンバーのモチベーションを維持することは難しいでしょう。

なお、グループや個人の目標を立てる際は「SMART」の法則を活用し、明確な目標を設定することをおすすめします。「SMART」とは以下の通り、目標設定を行う際に基準にすべき5つの要素の頭文字を表したものです。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(計測可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連性がある)
  • Time bound(期限が決まっている)


例えば、達成の基準・期限を明確にすることや、現実的に達成できる範囲で目標を設定すること、個人目標もチームのビジョンに関連したものにすることなどが挙げられます。分かりやすい目標を立てられれば、メンバーも目標達成に対する意志を持って行動を起こすようになるでしょう。

さらに、SMATの法則による明確な目標設定は人事評価の際にも役立ちます。メンバー全員が一定期間における目標をどの程度達成できたか確認できるようになるため、担当者やリーダーは適切な評価が行えるでしょう。

課題を共有する

チームワークを向上させるためには、課題の共有が大切です。課題を明確化して、チーム全体で共有すれば、解決のための意見交換や、対策のための協力体制の準備が行いやすくなります。

なお、課題の共有は定期的に行いましょう。チーム全員が現段階での課題を理解し、対策を検討すれば、課題の早期解決につながります。

チームメンバーで役割分担を決める

多くのメンバーが協力して仕事を進めるためには、役割分担を決める必要があります。明確な役割設定がない状態では、メンバーそれぞれが当事者意識を持って仕事を進めるのは難しいでしょう。

役割を設定する際には、メンバーの能力を最大限発揮できるよう、メンバーの得意・不得意分野や本人の意向を加味した上で設定することが大切です。

メンバー全員が、割り当てられた役割を理解し納得していれば、責任感を持って仕事に取り組むようになります。メンバー全員が当事者意識を持ち、主体的に仕事に取り組めば、チーム全体の士気が上がるでしょう。

情報共有しやすい環境を作る

多数のメンバーが同時に仕事を進めるためには、こまめな連絡と情報共有が肝心です。

継続的に情報共有する機会を設け、チーム全体の課題やメンバー一人ひとりの状況を可視化するとよいでしょう。また、担当者への連絡漏れを防ぎやすくなり、ミスをリカバリーする作業が削減できるため、生産性の向上にもつながります。

チーム内でメンバー同士が協力し合うためには、メンバーそれぞれの状況を伝え、正しく把握することが大切です。それぞれの状況を把握していれば、適切なアドバイスやサポートができます。

継続的に情報共有を繰り返すことで、メンバー同士のコミュニケーションが深まり、気兼ねなく相談できるような関係性を築けるでしょう。

まとめ


現代は、グローバル化の発達やVUCAの時代に対応するために、チームワークを高めることが重要視されてきています。

チームワークを高めるためには、チームワーク力の高いメンバーの存在が必要です。チームワーク力の高いメンバーがほかのメンバーを励まし、リーダーをアシストすることでチームワークは向上します。

また、メンバー全員が主体性を持って仕事を進められるような明確な目標・役割分担も大切です。継続的にチーム全体の課題や情報共有を行う環境を設けるようにしましょう。

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