こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「デジタルネイティブ世代」とは、デジタルを活用することが当たり前の環境で育った世代を指します。今やインターネットやSNSは身近な存在となり、あらゆる情報を与えてくれる必須ツールです。
本記事では、デジタルネイティブ世代の意味や、強み・弱みを踏まえて人材育成を行うためのコツについて紹介しますので、ぜひご覧ください。
そもそもデジタルネイティブとは?
そもそもデジタルネイティブとは、誕生した時からスマートフォンやインターネットなど様々なデジタル機器が周りにある中で育った人のことを指します。
「デジタルネイティブ」はほかの世代とは違った価値観や考え方を持つことが特徴です。ここでは、デジタルネイティブの意味・定義、デジタルイミグラントとの違いについて解説します。
デジタルネイティブの定義や意味
「デジタルネイティブ」に具体的な定義はありません。一般的には、1990年代以降に生まれた人のことを指す場合が多いです。
パソコンや携帯電話などのデジタル機器は、1980年代から使用されています。しかし、技術が発展するとともに本格的に活用されるようになったのは1990年代以降でしょう。1990年代になると一般家庭にもパソコン、携帯電話、インターネットが普及するようになり、多くの人々にとって身近な存在となりました。
なお、デジタルネイティブという言葉は、米国作家のマーク・プレンスキーによって提唱されたのが始まりです。
デジタルイミグラントとの違い
イミグラントとは「移住者」という意味です。デジタルネイティブとは異なり、生まれた時にはデジタル機器が存在せず、後から技術が発展したことでデジタルに触れる機会が多くなった人を指します。
デジタルネイティブの対義語として使われ、基本的にデジタルネイティブと併せて使われることが多い傾向があります。
デジタルネイティブ世代とは?年齢はいくつから?
デジタルネイティブ世代は、具体的に何歳以下の人々を指すか気になる人もいるでしょう。一般的には1990年代以降に生まれた人々が、デジタルネイティブに該当するとされています。
そのため年齢にすると、2023年時点で33歳以下の人を指すといえます。企業においては、ある程度責任感が問われるような重大な仕事を任される立場の人もいるでしょう。
また、デジタルネイティブ世代は「ミレニアル世代」「Z世代」の2つに分けられるのが特徴です。ここでは、2つの用語について詳しく解説します。
ミレニアル世代(Y世代)
ミレニアル世代とは、1980年から1990年代半ば頃に生まれた世代のことです。別名「Y世代」とも呼ばれています。
この世代の人たちは、インターネットをはじめとするデジタル機器が常に身近にあったことが特徴です。また、今までに行われてきたデジタル社会への変革やシステムの発展なども体験してきました。
「ミレニアル世代」の語源は、西暦を1000年単位で区切った単語の「ミレニアル」です。ミレニアル世代は、「デジタルパイオニア(デジタルの先駆者)」とも呼ばれ、ほかの世代とは違う価値観や考え方を持つとされています。
Z世代
Z世代は、一般的に1990年代後半から2010年頃に生まれた人のことを指します。ミレニアル世代と同様に、ほかの世代とは異なる価値観や考え方を持っていることが特徴です。
年齢で見ると、2023年時点で10歳前後から20代前半の人が該当し「ポストミレニアル世代」とも呼ばれることもあります。
Z世代の特徴は、パソコンやインターネットといったデジタル機器が生まれた時から身近にあることに加え、幼い頃からそれらを使いこなしているという点が挙げられます。
Z世代の情報収集ツールは主に、インターネットやSNSです。テレビや雑誌、新聞といった従来の情報収集ツールは使わない傾向があります。
デジタルネイティブ世代の5つの強みや特徴
デジタルネイティブ世代には、以下のような強み・特徴があります。
- デジタル機器を活用できる
- インターネットのコミュニケーションに慣れている
- 情報検索スキルが高い
- 情報発信スキルが高い
- 多様性を受け入れる傾向が強い
5つの項目について詳しく見ていきましょう。
強み1.デジタル機器を活用できる
最大の強みは、パソコンやスマートフォンなどのデジタルツールをスムーズに使いこなせるという点です。
生まれた時からデジタル機器に囲まれた環境であるため、それらを活用することに対して抵抗がありません。スマートフォンでコミュニケーションを取る、インターネットで情報収集を行うのが当たり前であると考えています。
また、デジタル環境の変化や進化に対する順応性も高く、新しい商品・サービスにもストレスなく対応できるのが特徴です。
強み2.インターネットのコミュニケーションに慣れている
デジタルネイティブ世代は、オンライン上のコミュニケーションには慣れているのが特徴です。
従来は、知っている人同士で電話や対面で対話を行うのが一般的でした。しかし、この世代に関しては年齢・性別・住んでいる場所・国籍を問わずに、世界中の人々と自由に、オンライン上でコミュニケーションを取ることが普通と考えている傾向があります。
幼い頃からスマホやタブレットなどのデジタルツールがあり、早いうちからコミュニケーションツールとして使いこなしていたと考えられるでしょう。
強み3.情報検索スキルが高い
デジタルネイティブ世代は、情報を検索するスキルが高いのが特徴です。今や当たり前となっている「インターネットを使った情報検索」は、インターネットが存在しなかった時代では考えられませんでした。
以前は、調べものをするには図書館に行く、人に尋ねるなどの手間が必要でしたが、今ではその場ですぐに調べることができます。インターネットを使った情報検索に慣れているため、情報検索スキルが高い傾向があるといえます。
強み4.情報発信スキルが高い
情報発信をする能力に長けているのも、デジタルネイティブ世代の特徴です。ただインターネットで情報を収集するだけではなく、自分をアピールしたり、有益な情報を公開するために積極的に情報を発信できます。
インターネット上での情報発信に慣れているため、どのようにすれば伝わりやすいか、見てもらいやすいかなどが、ほかの世代より身についているといえるでしょう。
強み5.多様性を受け入れる傾向が強い
現代では「多様性」を重視する傾向があります。この多様性を受け入れる傾向が高いのもデジタルネイティブ世代の特徴です。
変化に対して柔軟に対応できるため、多様な意見や新しいことに対して偏見を持たず、自然体で相手のことを受け入れられるといわれています。
一方で、お金やキャリアなどの現実的な問題に関しては保守的になる傾向があるともいわれています。
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デジタルネイティブ世代の4つの弱み
デジタルネイティブ世代は、強みが多いとも思われますが、弱みも存在します。
- すぐに検索するため自分で考えることが少ない
- リアルでのコミュニケーションが苦手
- 真偽不明のインターネット情報を信用する
- インターネットで知り合うことに抵抗がない
4つの弱みについて具体的に見ていきましょう。
弱み1.すぐに検索するため自分で考えることが少ない
デジタルネイティブ世代は、どのようなことでもインターネットの検索に頼り、自分で考えることが少ない傾向にあります。調べればすぐに情報が表示される環境に慣れているため、本来であれば自分で考えて行うべきことでも検索してしまうのが特徴です。
また、自分で物事を考えることに慣れておらず、自分で答えを出すことに対して不安を感じたり、消極的になっていたりするケースがあります。
弱み2.リアルでのコミュニケーションが苦手
デジタルネイティブ世代は、インターネット上では不特定多数の人とコミュニケーションを取るのが得意です。一方で、対面でのリアルな対話を苦手としているのも特徴といわれています。
非対面でのコミュニケーションに慣れてしまっているため、性質の異なる対面でのコミュニケーションに苦手意識を持つ人が多いです。チャット上でのやりとりであれば、文面を見た後に文章を考えながら返信をします。対面での対話になると、ゆっくり文章を考える暇がなくなるため、慣れていない人は上手く言語化できなくなる可能性があるでしょう。
弱み3.真偽不明のインターネット情報を信用する
インターネット上に広がっている情報には、正しいものや裏付けされているもの、権威性のあるものも存在します。しかし、中には全くのデタラメだったり、素人が書いた根拠のない内容も拡散されているのが事実です。
デジタルネイティブ世代は、真偽が分からないインターネット情報を信用し過ぎる傾向があります。インターネットによる情報検索に慣れており、正しい情報を得てきた経験があるからこその弱みといえるでしょう。
弱み4.インターネットで知り合うことに抵抗がない
デジタルネイティブ世代は、インターネット上で知らない人と知り合うことに抵抗がありません。SNSやアプリなど、様々な手段で知らない人と出会うことができます。
オンライン上でやり取りをするだけであれば、基本的には問題ないでしょう。しかし、仲が深まるにつれて直接会うことになれば、初めて相手と会う時には注意が必要です。
多様な人と出会って人脈を広げられる点では強みともいえますが、相手が本当に信頼できるのか、直接会って大丈夫なのかなど危機管理能力がなければ、自身の危険に及ぶ可能性があります。
【企業向け】デジタルネイティブ世代に活躍してもらうには
デジタルネイティブ世代は、ほかの世代とは違った考え方や価値観を持っているといわれています。今後、企業の中核となって活躍するのはデジタルネイティブ世代です。
企業は、デジタルネイティブ世代の特徴を正しく把握して、活躍してもらうよう対処していく必要があるでしょう。
企業で活躍してもらうためのポイントは、主に以下の3点です。
- デジタルに関する仕事を担当してもらう
- 柔軟な対応を心がける
- 情報精査の重要性やリスクを教える
ここでは、3つのポイントについて詳しく解説します。
デジタルに関する仕事を担当してもらう
デジタルネイティブ世代は、パソコンやスマートフォン、インターネット、SNSなどのツール活用を得意としています。そのため、企業でこのようなツールを活用・応用できる仕事があれば、担当を任せることでITスキルを素早く身につけ、企業の生産性や業務効率の向上につなげられるでしょう。
デジタルに関する仕事として挙げられるのが、DX推進です。昨今、企業におけるDX推進の必要性が高まっています。デジタルネイティブ世代に任せることで、スムーズに進められる可能性があるでしょう。
柔軟な対応を心がける
デジタルネイティブ世代の能力を活かすためには、企業に元々あったルールに無理に従わせないことも大切です。
どの企業にも既存のマニュアルやルールが存在すると思いますが、それらの内容は、デジタル技術が発達する前の考え・やり方を軸に作られたものである場合もあるでしょう。既存のルールやマニュアルにこだわり過ぎず、より効率的なやり方が提案されたら検討するなどの柔軟な対応が重要です。
また、デジタルネイティブ世代は多様性を受け入れる傾向があるため、企業に対しても多様性を受け入れる姿勢を求めます。自由な考えや発想を否定せず、受け入れることで、企業も新しい分野で成長する機会を得られるでしょう。
情報精査の重要性やリスクを教える
情報を自由に調べることができる上、その情報を活用・応用できるのはデジタルネイティブ世代の強みです。しかし、世の中に存在する情報が全て正しいわけではありません。
デジタルネイティブ世代は、情報を信用しやすい傾向があるため、情報精査の重要性や精査しないリスクを教える必要があります。企業で情報を扱う場合は、情報精査をしないことで企業全体が社会からの信用を損なう可能性もあるでしょう。
定期的に情報リテラシーに関する研修を実施し、全従業員の情報精査に対する考えを統一させることが大切です。
まとめ
パソコンやスマートフォン、インターネットなどのデジタル機器をスムーズに扱うことができるデジタルネイティブ世代は、高い情報収集能力や多様性を受け入れる特徴などの強みも多くあります。
一方で、情報リテラシーが低い、リアルなコミュニケーションが苦手などの側面もあります。企業でデジタルネイティブ世代を育成する際は、強みを伸ばしつつ弱みを解消できるように対策していくのがよいでしょう。
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