こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
近年、多様化された働き方により、キャリアに悩む人が増え、キャリアカウンセリングの必要性が高まりつつあります。また、企業においてもキャリアカウンセリングを実施したいと検討している方もいるでしょう。
この記事では、キャリアカウンセリングとはどのようなものなのか、キャリアカウンセリングが必要とされる背景や、カウンセリングを受ける人の特徴を解説していきます。また、企業のキャリアカウンセリングに求められていることも解説しているため、参考にしてください。
キャリアカウンセリングとは
キャリアカウンセリングは、相談者にとって最適な職業選択やキャリアを積むための相談を行うために利用します。相談者の相談を受けるキャリアカウンセラーは、内容に基づいて適切な助言を行い、相談者がよりよい人生になるための支援を受ける機会となっています。
キャリアカウンセリングの目的
キャリアカウンセリングの目的は、自身のキャリアについて悩みを抱えている、進むべき方向性に迷いがあるなど、職場の上司や同僚、家族、友人にも話しづらいことについての相談または支援を行うことです。
キャリアカウンセリングは、プロのキャリアカウンセラーが担当し、マンツーマン形式で面談が行われていきます。
実際のキャリアカウンセリングでは、まず相談者の仕事やキャリアについての現状の悩みをじっくりと聞くところから始まるのが特徴です。
キャリアカウンセラーの助言をもとに、抱えている悩みや不安を整理しながら自己理解を深めます。そのあとに今後のキャリアについてどう進むべきかを明確にし、新たなキャリアプランを選択していくことが可能です。
キャリアカウンセラーとは
キャリアカウンセラーは、キャリアに関する不満や不安を抱えている人の話を聞き、その人にとって最適な職業の選択や、その道に進むためのアドバイスもしくはサポートを行います。
キャリアカウンセラーのほとんどは、キャリアコンサルタントという国家資格を有している人、もしくはCDAや産業カウンセラーなど民間資格を有している人です。
心理学をはじめ、メンタルヘルスや、労務に関する知識、現在の転職市場の動向など、キャリアに関するさまざまな知識を有しています。
キャリアカウンセラーというプロの視点で、相談者が抱える仕事やキャリアの方向性を的確にアドバイスし、やりがいを持って仕事に取り組み、生き生きと人生を謳歌できるような支援を行っています。
キャリアカウンセリングが必要とされる背景
キャリアカウンセリングが必要とされる背景として、雇用環境の変化や働き方の多様化の二つがあるといわれています。どちらも、これまでの環境とは変化し続けているものです。
この二つの要因について詳しく解説していきます。
雇用環境が変化しつつある
キャリアカウンセリングが必要とされる理由は、日本の雇用のあり方や職業選択の方法の変化です。これまでの日本の雇用では、終身雇用が当たり前でした。終身雇用が当たり前の時代では、就職後のキャリアアップは勤めている社内での昇進・昇格に焦点があてられます。そのため、企業が従業員のキャリアを決めていました。
一方で、現在の雇用では、終身雇用制度はすでに崩壊しています。そのため、自身のキャリアは自分で選択して進んでいくことが必要です。
その結果、キャリアアップや職業選択の方向性の相談をしてもらえる場所を求め、キャリアカウンセリングを利用する人が増加しています。このような背景から、キャリアカウンセリングが注目を集めている要因の一つとなっています。
働き方が多様化された
雇用制度の変化とともに、従業員の働き方も多様化しています。
近年では、テレワークや在宅勤務、時短勤務、フルフレックス制度などを活用し、仕事と家事・育児、介護を両立させることが可能です。
また、働き方の多様化に伴い、人々の仕事に対する価値観にも変化が見られており、ワークライフバランスを重視して仕事に取り組みたい人や地方に移住して働きたい人などが増えました。しかし、こうした選択肢が大きく増えているなかで、自分の働き方に迷いが生じている人も少なくありません。
そのような悩みや不安を解消し、自分らしい働き方を見いだしたいという人がキャリアカウンセリングを必要としている傾向にあります。
キャリアカウンセリングを受けたい人の特徴
キャリアカウンセリングを受けたい人にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、キャリアカウンセリングを受けたい人の特徴を3つ解説していきます。
自分に対しての理解を深めたい
キャリアカウンセリングを受ける人の多くは、今の仕事に対して「自分に向いていないのではないか」「やりたいと思って入社したけれど、思っていたものと違う」「仕事の成果を出すことができない」などの思いから、転職するべきかを悩み利用します。
キャリアカウンセリングでは、これまでの経験や身につけたスキルを棚卸するところから始まります。その際に、相談者の適性や性格などを客観視し、本当にやりたいことを見つける手助けをしてくれます。
また、キャリアカウンセラーからの提案は、転職という方向性だけではありません。今の仕事を続けるためにできることの提案も行います。
今後のキャリアプランを立てたい
仕事をしていくなかで、これからの自分のキャリアプランに漠然と不安を感じたり、自分の価値や目標の立て方が分からなかったりする人もキャリアカウンセリングを利用しています。
キャリアカウンセリングで、これまでの仕事や現状の悩み、不安などを言葉にすることで今後にどう生かしていくべきかという視点に変えることが可能です。
また、現状の不安や不満だけではなく、今後どうしていきたいのかをカウンセラーに話すことで、その道筋についてのアドバイスや提案などを行います。
具体的には、現状で転職した場合、「どのような職種に就くのがよいのか」「どのような仕事に就けるのか」「今よりも年収を上げるためにどんなキャリアアップが必要なのか」「子育てとの両立を図るために行う転職の方法」など、具体的な相談をする方が将来のビジョンを見通しやすいでしょう。
休暇についての相談をしたい
キャリアカウンセリングでは、キャリアプランや適職に関する相談以外にも、産休、育休、介護のための休暇や精神的な辛さで必要とする休暇など、あらゆる休暇についての相談も行います。
休暇のとりかたのことだけではなく、休暇取得後の復帰の方法や、復帰の際に気を付けるべきこと、復帰後のキャリア形成といった、相談しづらい内容の相談にも応じているので心強く感じます。
キャリアカウンセリングで休暇についての相談をした場合、すぐに活用できる具体的なアドバイスを受けられるため、そのアドバイスに沿って休暇の申請や手続きを行うことが可能です。
企業のキャリアカウンセリングに求められること
キャリアカウンセリングは、さまざまなところで行われていますが、企業で行うキャリアカウンセリングに求められることは、一般的なキャリアカウンセリングとは少し意味合いが違います。そこで企業のキャリアカウンセリングに求められることとはどういうことかを解説していきます。
さまざまなキャリア相談への対応
企業のキャリアカウンセリングは、企業に勤めるすべての従業員を対象としています。そのため、年齢や性別、役職、キャリアがバラバラで、どの従業員に対しても適切なキャリア相談を行うことが求められるでしょう。
新入社員に対してのキャリアカウンセリングでは、職場に適応できているかを中心に、適切なキャリアアップのタイミング、日々の業務を行ううえでの悩みや不満などの相談が必要です。
また、中堅社員に対しては、異動や昇進、キャリアステージごとに生じる課題の解決などを行う必要があります。中年期以降の従業員に対しては、役職定年や定年退職後のセカンドキャリアなどです。
全従業員共通のカウンセリングでは、ワークライフバランスやメンタルヘルス、求職、復職などに関することなどがあり、そのほかにもキャリア研修の企画といったさまざまな役割が求められます。
個人と企業の二つの視点が必要
企業のキャリアカウンセリングでは、従業員の立場に立って支援を行うだけではなく、企業の方向性も視野に入れて行うことが求められます。
企業内で従業員が形成できるキャリアは、組織目標や事業戦略をはじめとするさまざまなものをベースとしているのが特徴です。このベースとなるものを踏まえたうえで、キャリアカウンセリングを行うことが求められます。
従業員がキャリアカウンセリングを利用することで、今置かれている状況だけではなく、広い視点を持ち自己選択ができるようなサポートと、決定した事柄に対して主体的にキャリア形成ができるような支援を行うことが重要です。
そのためキャリアカウンセラーは、企業の情報やキャリアカウンセリングの知識・スキルだけではなく、産業組織心理学、経営学についての知識も求められます。
関連部門との連携
企業内で行われるキャリアカウンセリングは、カウンセリングを利用する従業員に対応するだけに留まりません。
受けた相談をもとに、配属部署や人事、健康管理を行っている部署などの関連部署と情報を共有し、従業員の働く環境改善やキャリア形成における提言、具体的な施策の提案、実現などを行う必要があります。
キャリアカウンセリングを活用した従業員の管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析
時代は人材情報「管理」から人材情報「活用」へ!
タレントマネジメントシステム『タレントパレット』で、様々な経営課題と向き合えます。
・あらゆる人事情報を一元集約
・人材の見える化で埋もれた人材を発掘
・AIシミュレーションで最適配置を実現
・簡単操作で高度な人事分析が可能
⇒タレントパレットの資料を見てみたい
タレントパレットは、従業員の情報を一元化し、見える化することで、人材配置の最適化や、退職による離脱を防ぐ効果など人事に関するさまざまな効果を得ることができます。
そのなかには、キャリアカウンセリングを活用した管理や、従業員の健康状態、ストレスチェックなどの情報も一元管理することができ、従業員のキャリアアップにも最大限の効果を発揮させることが可能です。まずは無料の資料請求で詳細をご確認ください。
キャリアカウンセリングの流れ
キャリアカウンセリングは、3回を1セットとして行われていくのが一般的です。どのような流れとなっているのかを解説していきます。
1回目 自己理解
1回目のキャリアカウンセリングは、相談者の自己理解をテーマとしたカウンセリングです。
カウンセリングを行う前に、相談者の現在の業務や、仕事に対する興味・夢、どんなことに幸せを感じるかなどをキャリアシートに記載します。
キャリアシートをもとに自分自身を改めて認識し、自己理解が深まるような支援が行われていきます。
2回目 仕事への理解
2回目のキャリアカウンセリングでは、仕事に対する理解やキャリア選択の支援について行われていきます。1回目と同様、自己理解に関して改めて確認を行い、さらに興味のある仕事や、価値を感じることを事前に書き出すことが大切です。
カウンセリングでは、書き出した情報をもとに、さらに仕事に対する理解を深めたうえで、キャリア選択の支援を行います。
3回目 能力開発計画
3回目のキャリアカウンセリングでは、能力を開発するためのプラン作成の支援を行います。相談者は事前に、これまでのカウンセリングを振り返り、キャリア選択や自身の能力を開発する方法についての情報の記載が必要です。
そのまとめたものをもとに、キャリアカウンセラーは能力開発のためのプランの立案までのサポートを行い終了です。
まとめ
キャリアカウンセリングは、自分に対しての理解を深めたい人や今後のキャリアプランを立てたい人などが利用し、近年ではその必要性が高まっています。また、企業のキャリアカウンセリングには、個人と企業の双方の視線や職場改善を行うための関連部門との連携などが必要になるでしょう。
タレントパレットを使用することで、従業員のスキルや経歴といったさまざまな情報を時系列で管理することが可能となります。
また、従業員のモチベーションや変化にいち早く気づき対応できるのもタレントパレットの大きな特徴です。タレントパレットにはこのほかにも、従業員はもちろん、企業にとってもメリットに繋がるシステムがありますので、ぜひ一度資料をご覧ください。
タレントパレットのHPはこちら
人材育成|タレントマネジメントシステムなら「タレントパレット」