もう間違えない。逆算思考の具体的な実行方法と考え方を解説


もう間違えない。逆算思考の具体的な実行方法と考え方を解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

先にゴールを設定し、それに向かってやるべきことを考えていく思考を逆算思考といいます。逆算思考を身に付けたいと思ってはいるものの、どのように実行すれば良いか悩んでいる人もいるでしょう。

本記事では、逆算思考のメリットやデメリット、逆算思考の具体的な進め方、事例について解説します。

逆算思考とは



逆算思考とは、先にゴールや目標を決めそれに向かって計画を立てて実行していく思考方法です。

目指すべきゴールを決め、到達するために必要なプロセスを洗い出し実現可能な計画を立て、実際に業務を遂行します。

ビジネスの現場でも、先に目標を決め、それに向かって業務を遂行することは珍しくありません。

例えば、「今期の売上目標を決め、それを達成できるようプランを立てて営業活動する」「来年の4月の新商品発売に向けて商品開発に取り組む」などが該当します。

積み上げ思考との違い

積み上げ思考は現在の業務に焦点を当て、やるべきことを見極めて実行していきながら成果を上げていく思考方法です。

目の前にある仕事や、現在抱えている問題点など現状にフォーカスを当て、「今自分がやるべきことは何か」を考えて実行します。

逆算思考と積み上げ思考の大きな違いは「どこに焦点を当てているか」です。逆算思考は「未来」に焦点を当てており、積み上げ思考は「今」に焦点を当てています。

積み上げ思考の場合は「今」を積み上げた先に未来があるため、ゴール設定の必要はありません。現状を積み上げた先に来るべき未来がやってくる、というイメージです。

大きな目標を達成したい場合は、積み上げ思考よりも逆算思考の方が適しています。

ビジネスの現場では、「予算必達」「新商品販売」など、目標を立ててそれに向かって進んでいくことが多いため、逆算思考が役立つ場面は少なくありません。

逆算思考には必要なスキル・能力が3つある

逆算思考に求められるスキル・能力は次の3つです。

  • 具体的に目標を設定する力
  • 自己分析も含め物事を深く検討できる力
  • 計画通りに実行する力


それぞれの能力について詳しく見ていきましょう。

具体的に目標を設定する力

逆算思考には目標を設定する力が欠かせません。また、現実的にプランを練り上げ実行に移すためには、目標はできるだけ具体的かつ、実現可能なものに設定する必要があります。

最終的に目指す目標が大きすぎる場合は、目標を短期・中期・長期と分割するのも目標を具体的にする1つの手法です。

自己分析も含め物事を深く検討できる力

目標を実行するためのプランを立てるには、自己分析を含めて物事を深く検討する力が必要になります。目標達成のためにどのような道を選べば良いのか、深く検討しなければなりません。

今の自分には高すぎる計画を立てると、実行に移す難易度が上がるため注意が必要です。現状の自分にそのプランを実行する力があるかどうかを慎重に検討しましょう。まだ力がないと判断した場合は、どのような力を付ければ良いのか検討しなければなりません。このような状態を冷静に見極めるためには、自己分析力も必要です。

計画通りに実行する力

未来を予測してプランを立てたとしても、プラン通りに実行しなければ目標達成には至りません。自分が立てたプランを計画通りに実行する力が必要です。ときには、計画通りに進まないこともあるでしょう。当初の計画だけにこだわらず、最終的な目標を達成するために何が必要かを検討し直し、柔軟に修正していく力も求められます。

逆算思考の具体的な実行方法

ゴールを最初に決めて、そこからスケジュールを作成していくのが逆算思考です。しかし、具体的にどのように進めていけば良いのか分からないという方もいるでしょう。ここでは、具体的な実行方法について解説します。

目標設定から目的実現方法の策定

逆算思考は目標設定から始めます。できるだけ具体的な目標を策定しましょう。

例えば、「できるだけたくさん稼ぐ」ではなく「売上目標100万円」など、具体的な数値を掲げます。目標を具体的にすると、そこに向けて必要なプロセスをイメージしやすくなるためです。

目標を設定した後は、目標達成に向けて実現可能な計画を立てましょう。なお、目標が大きすぎる場合は、途中で小さなゴールをいくつか設定することも有効です。

スケジュールを作成する

目標達成のためには期限の設定が欠かせません。最終期限を決めて、計画のスケジュールを作成しましょう。

順序立てて行わなければならないものは、その順序通りにスケジューリングします。スケジュールを立てる場合は、実現可能な計画を立てましょう。

時間を割り振るには、各タスクを達成するために必要な時間を見積もらなければなりません。期限とタスクの総所要時間を割り出したら、1日当たりにどれだけの時間を当てれば良いのかを計算し、割り振りましょう。

目的実現方法を管理する

スケジュールにあわせて計画を実行していきます。

逆算思考の場合、未経験のタスクを計画することも多いでしょう。実際にやってみると、時間配分の間違いなどに気が付くことがあります。タスクの難易度が高すぎることもあるでしょう。

問題が発生したら、その都度見直しを行います。定期的に進捗状況を確認し、必要に応じてスケジュールや計画を練り直しましょう。

逆算思考のメリット・デメリット

逆算思考にはメリットとデメリットがあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

逆算思考の3つのメリットについて解説する

逆算思考の主なメリットは次の3つです。

  • 目標までの道筋が分かる
  • 使命感や責任感が生まれやすい
  • 最小の労力で目標を達成できる


それぞれについて詳しく見ていきましょう。

目標までの道筋が分かる

逆算思考では最初に目標を定め、目標達成に向かって計画を立てます。そのスケジュールに沿って行動すると、確実に目標に辿り着ける点がメリットです。

目標までどのように進めば良いか、あらかじめ道筋を把握したうえで計画を実行できます。

使命感や責任感が生まれやすい

逆算思考を実行しているとき、頭の中には常に最終目標があります。目標に向かって行動することで、使命感や責任感が生まれやすい点はメリットです。

日々やるべきタスクがあるため、「目標達成のために今日はこれをやらなければ」という、強い使命や責任を感じられるでしょう。

最小の労力で目標を達成できる

逆算思考では、目標達成に向けた最短ルートで計画を立て、それに沿って実行します。そのため、計画に問題がなければ、最小の労力で効率良く目標を達成できるでしょう。

逆算思考の3つのデメリット

逆算思考もメリットばかりではありません。逆算思考が向いていない目標もあるため注意が必要です。ここでは、逆算思考のデメリットについて見ていきましょう。

  • プロセスが分かっていないと計画が立てられない
  • 自分1人の力ではゴール設定が難しいケースもある
  • スケジュール・タスクの変更を管理する必要がある


プロセスが分かっていないと計画が立てられない

目標達成までのプロセスを理解していなければ、逆算思考で計画を立てられません。どのように目標を達成すれば良いか分からないケースでは、逆算思考を取り入れることは難しいでしょう。

自分1人の力ではゴール設定が難しいケースがある

目標設定のために、どのような手段やプロセスが必要なのか把握しなければなりません。場合によっては多くの情報の入手が必要になるでしょう。目標の難易度が高い場合や未知の目標であれば、自分1人ではゴール設定が困難なケースも考えられます。

自分1人の力ではゴール設定が難しい場合は、専門家や上司などに相談してみましょう。

スケジュール・タスクの変更を管理する必要がある

計画を実行してみると、思ったように進まないことがあるでしょう。特に、難易度の高い目標に挑む場合、スケジュールやタスクが必ずしも予定通りに進むとは限りません。

余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。必要に応じてタスクやスケジュールを柔軟に変更する必要があります。

育成管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

時代は人材情報「管理」から人材情報「活用」へ!
タレントマネジメントシステム『タレントパレット』で、様々な教育課題と向き合えます。

・チェックシートへの回答だけで簡単に従業員のスキルを一括管理
・成長変化とスキルから従業員のポテンシャルを発見
・受講管理とアンケート収集で効果を測定し成長を支援
・評価やスキルと昇進タイミングを基に育成計画を設計

タレントパレットの資料を見てみたい

逆算思考の実践方法と事例



実際に逆算思考を導入してみても、思ったように進まないことも少なくありません。逆算思考を実践するときに注意すべきポイントや事例について解説します。

中間目標を立てる

半年や1年といった長いスパンで目標達成に挑むケースや最終目標が大きい場合は、中間目標を立てましょう。

大きなゴールを1つだけ立てると、なかなか目標に到達できません。目標達成に時間がかかると、途中でモチベーションが維持できなくなる可能性があります。

これを阻止するために重要なのが中間目標です。小さな目標を1つずつクリアすると、継続的に達成感を得ることができ、モチベーション維持にも繋がります。

100点を目指さない

逆算思考する際に大切なことは、最初から100点を目指さないことです。目標設定に向かってどのようなプロセスを辿れば良いか分からないこともあるでしょう。

最初から100点を目指すと、計画段階で挫折してしまう可能性が高まります。

目標によっては、適切な計画を立てるのが難しいこともあるでしょう。

その場合は、目標、計画共にある程度余裕を持たせたものを設定し、実際に行動しながらタスクやスケジュールを管理していくという方法もあります。

何度もタスクやスケジュールを見直しながら、目標に向かって試行錯誤を繰り返すことも大切です。

制度や教育体制を活用する

逆算思考を実践する場合につまずきがちなのが、「目標達成までのプロセスが分からない」という点でしょう。

プロセスが分からない場合は、他の誰かに相談してみることも有効です。例えば、ビジネスの現場では、上司に相談してみても良いでしょう。タスクやスケジュールなどを共有し、目標達成までのプロセスを確定していく方法もあります。

社内の風通しが良くないと、上司への相談が難しい場合もあるでしょう。そのような場合は社内体制の見直しが必要です。例えば、逆算思考を含め、悩みや困りごとを気軽に相談できるような社内制度を導入しても良いでしょう。

社内に逆算思考の考え方を根付かせたい場合は、逆算思考の研修が効果を発揮します。実践トレーニング付きの研修など、自社に適した研修を検討してみましょう。

まとめ

逆算思考とは、最初に目標を設定しそれに向かって計画を立てて実践していく手法です。最短距離で目標達成できるため、ビジネスの現場でも積極的に取り入れられています。

目標設定をしたら、期限を決め、スケジュールを立てて実行していきましょう。目標が大きすぎる場合は、中間目標を設定すると効果的です。また、小さな目標を1つずつ達成していくことが、モチベーション維持につながります。

ただし、目標達成までのプロセスが分からない場合、逆算思考を取り入れづらい点には注意しましょう。

社内に逆算思考を取り入れたい場合は、上司に相談しやすい風通しの良い職場にすることが大切です。研修を受けることで、逆算思考の考え方や実践方法を身に付けることもできるでしょう。

タレントパレットは人事データを一元管理できるシステムです。採用管理や労務管理だけでなく、人材育成、人事評価、研修管理など幅広く活用できます。例えば、逆算思考の研修を受ける場合、「研修管理」として研修を受講した記録を残すことも可能です。人事データを有効に活用したいと考えている方は、タレントパレットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

タレントパレットのHPはこちら