こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。
「タレントマネジメントシステムの機能がよくわからない」「タレントマネジメントシステムが導入されている会社が少ないのはなぜ?」「タレントマネジメントシステムを採用するデメリットが知りたい」とお悩みの方が多いのではないでしょうか。
少子化の時代に会社が生き残って事業拡大をしていくためには、タレントマネジメントは必要不可欠です。人材マネジメントを行うなら、タレントマネジメントシステムを採用した方が効率よくできます。しかし、タレントマネジメントシステムが実際に導入されている会社は、全体の13%程度と調査結果が出ています。導入するデメリットが多いから普及しないのではないかと、考えてしまいますよね。
本記事では、タレントマネジメントシステムの役割や普及しない理由、デメリットなどを紹介します。システムを採用してタレントマネジメントを効率的に行いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
タレントマネジメントとは社員の能力を発揮させるための施策
タレントマネジメントとは、社員の能力やスキルを最大限に発揮させるために行う人材マネジメントのことです。人材の採用から育成、適材適所へ人材の配置を行い、戦略的人事を実現させます。タレントマネジメントは経営戦略の一つで、目的は経営目標の達成です。人事領域から経営改善ができないかを模索し、実行していきます。
タレントマネジメントの重要視されている背景には、少子化が関係しています。人口の減少により採用できる人数が減ってしまい、いずれ離職することを想定するともっと減ってしまうからです。必要な人材の確保が難しい時代になりました。
会社が生き残り発展していくためには、社員一人ひとりの能力が高くなければなりません。能力を高めるためのキャリア研修や資格取得の提案など、会社が個人のためにマネジメントすることが求められています。能力の高い社員には、できるだけ長く働いてもらいたいためです。
もっと詳しく知りたい方は、タレントマネジメントを解説した記事もあわせてご確認ください。
タレントマネジメントシステムは人事データを一元管理できるツール
タレントマネジメントシステムは、個人の能力やスキル、持っている資格などの人事データを一元管理できるツールです。データの管理だけでなく、分析や人事評価ができるツールなども盛り込まれています。人事データの活用を目的として作られているため、わかりやすくまとめられて使いやすいのが特徴です。
- 会社内や部署内で情報を共有できる
- 会社側は育成や配置に活用できる
- 社員はスキルアップやパフォーマンスアップにつなげられる
また、タレントマネジメントシステムには、社員の個人情報をデータとして蓄積し、グラフなどに可視化できる機能が搭載されています。異動履歴やレベル別のスキルや日々のモチベーションなどの変動性のあるデータを収集することで、幅広い種類の分析が可能です。
導入するにあたり、タレントマネジメントシステムの目的について知りたい方は、タレントマネジメントの目的について解説した記事もあわせてご確認ください。
タレントマネジメントシステム4つの機能
タレントマネジメントシステムで具体的にどんなことができるのか、なかなかイメージつきづらいですよね。今までの管理システムと何が違うのかと、疑問に感じる方もいるでしょう。ここでは、タレントマネジメントシステムの役割について4つ紹介します。
- 採用管理
- 人材育成計画の管理
- パフォーマンスの評価
- 人事評価の管理
タレントマネジメントシステムの機能を再確認して、効率よく活用できるようにしましょう。
採用管理
タレントマネジメントシステムの中には、採用フローを一元管理できるものがあります。採用時の戦略やどんな人材を採用するのか、面接した人材は自社に適正があるかを一元管理できれば、実際に採用を検討するときにやりやすいです。
採用管理をする機能では適性検査が備わっていることもあるため、さらに便利に使えます。適性検査の結果を基に離職するリスクの高い求職者を洗い出せれば、ミスマッチを防げるでしょう。
人材育成計画の管理
タレントマネジメントシステム上で、研修や勉強の進捗管理ができる機能が備わっています。社員に入力してもらったキャリアデータを元に、キャリアアップ研修プログラムを組むことができるのが魅力です。
人材の育成は一人ひとりに合った方法で行うことが大切です。この会社でスキルアップできると思ってもらえるよう、マネジメントしましょう。社員の採用時から入社後、現在に至るまでのスキルアップや経験値の経過を追えるので便利です。
パフォーマンスの評価
タレントマネジメントシステムでは、目標や評価の設定ができます。社員のパフォーマンスを客観的な視点で評価できるので便利です。評価項目や承認フローなどの設定も、自社にあう形で柔軟に変更できます。設定した目標をグラフなどに可視化できる機能もあり、目標の達成度をモニタリングする際に役立つので試してみてください。
人事評価の管理
人事評価もタレントマネジメントシステムで管理できます。人事評価システムは、自社に合わせたものを使用可能です。Excelといったツールで人事評価だけで管理していると、管理が非常に大変です。社員個人のスキルを別で確認しながら、評価する必要があります。
タレントマネジメントシステムを使うことで、社員一人ひとりの能力やスキルを照らし合わせながら評価できます。社員自身も確認できるため、自分の目標管理がしやすくなります。「前回どんな目標を立てたか忘れてしまった」ということが防げます。過去の自己評価も一緒に確認できるので、どれだけ成長できたか可視化されてわかりやすいでしょう。会社も社員も、人事評価の時期が憂鬱にならずに済みます。
タレントマネジメントシステムを採用するデメリット3選
タレントマネジメントシステムには使いやすい機能が多くありますが、日本ではなかなか普及していないのが現状です。タレントマネジメントを導入検討の際は、デメリットを把握しておくことが大切です。ここでは、タレントマネジメントシステム導入のデメリットを3つ紹介します。
- 人事データ入力に時間がかかる
- 活用しきれず効果的に運用できない
- システム導入の費用がかかる
デメリットをしっかり把握し、対策を考えてからタレントマネジメントシステムの導入を検討すると良いでしょう。
人事データ入力に時間がかかる
タレントマネジメントシステムを採用したら、社員一人ひとりの人事データを入力する必要があります。人事データの情報量は膨大で、すべて手入力すとなると時間がかかってしまいます。
既にデータ管理用のシステムを利用中なら、連携できるタレントマネジメントシステムを選択すると良いでしょう。すべて手入力するには膨大な時間がかかり、入力ミスをしてしまうことがあります。手間を省きたい場合は、既存システムと連携できるものを選ぶのがおすすめです。
機能をうまく使えない可能性がある
タレントマネジメントシステムを取り入れても、データ管理でしか使わずにうまく活用できていないことがあります。マネジメントするために、システムを採用することを念頭におくことが大切です。データを蓄積するだけでなく、マネジメントに活かすところまで行わないと意味がありません。
データ管理のみになってしまっている場合は、サポートに連絡して活用方法の指導を受けると良いでしょう。タレントマネジメントシステムは、人材をマネジメントするためのツールとして使いやすい機能が多くあります。うまく活用すれば人材の育成ができ、会社が発展する手助けとなるでしょう。
システム導入の費用がかかる
タレントマネジメントシステムを取り入れる際の費用は、高額になりやすいです。しかし、タレントマネジメントの実施を検討しているなら、コストがかかっても導入するのがおすすめです。人的リソースのみでタレントマネジメントを行うとしても、企画倒れでうまくいかないことが多いためです。
タレントマネジメントシステムを採用してもうまく活用できる自信がなければ、費用が抑えられるクラウド型を検討するのが良いでしょう。社内でサーバー管理をする必要がないため、かかるコストが安く済みます。クラウド型はインターネット使用環境があれば導入できるので、最初に使うシステムとしては取り入れやすいでしょう。
タレントマネジメントシステムを採用するメリット4選
タレントマネジメントシステムを取り入れることで、人事データを効率的に管理できたりキャリア育成ができたりします。人事データが一元管理され見える化されることにより、情報がわかりやすくなり最大限に活用できるようになるからです。ここでは、タレントマネジメントシステムを取り入れるメリットを4つ紹介します。
- 社員のモチベーションの維持・向上が期待できる
- 能力やスキルにあわせたキャリア育成ができる
- データに基づく最適な人材配置ができる
- 優秀な人材を採用できる
タレントマネジメントシステムを採用するメリットがよくわかっていない方は、ぜひ参考にしてみてください。
社員のモチベーションの維持・向上が期待できる
社員の現状の把握や目標を共有できるのが、メリットの一つです。今後どうしていきたいかをヒアリングし、会社から提案できます。社員は会社から気にかけてもらえているという自覚が芽生えれば、仕事への貢献度がアップするでしょう。
キャリアアップのための目標を設定してもらうことにより、仕事に対する意欲が向上します。設定する目標は、より具体性のある方が達成しやすいです。社員が努力したことによる評価を会社が適切にできれば、社員満足度が上がり、離職率防止につながります。
能力やスキルにあわせたキャリア育成ができる
タレントマネジメントシステムは、社員一人ひとりの能力やスキルを入力して管理できます。すべてのデータを可視化できるため、一目で確認することが出来、わかりやすいです。個人にあわせたキャリア育成計画を立てて、社員に提案できます。
社員は、自身が参加した研修会や勉強会の出欠管理ができる仕組みです。e-ラーニングの進捗管理もできるため、研修会や勉強会でどこまで学習したかがわかるシステムが組めます。設定した目標に対してきちんと実行できているかがわかるでしょう。勉強内容や取得する資格を、会社から提案できるのも魅力です。
データに基づく最適な人材配置ができる
タレントマネジメントシステムを採用すると、キャリア育成を行いながら人事データに基づく適切な人材配置を実現できます。会社の都合で社員の所属部署を決定するのではなく、社員のキャリアアップのための人材配置が大切です。更なるスキルアップを目指して、勉強してもらえるようになります。会社への貢献度を高めるためにも、社員のことを第一に考えるようにしましょう。
社員一人ひとりが最大限に能力を発揮できるよう支援するのが、会社の役割の一つです。社員自身の将来像がイメージできていない場合は、とことんヒアリングしてみましょう。その結果を人事データとしてまとめて、分析してから提案し、社員自身と相談しながら人材配置を決定するのがおすすめです。
優秀な人材を採用できる
タレントマネジメントシステムには、社員のスキルや能力を管理できる機能があります。一人ひとりがどんなスキルがあるかが、ひと目で確認できるので便利です。ハイパフォーマーの特徴を把握できます。
新たに人材を採用する際は、社内で成果を上げている社員の特徴を洗い出し、採用基準に反映可能です。タレントマネジメントシステムは、会社内の人材管理や育成だけでなく、新規採用にも役立つので取り入れておくと便利でしょう。
タレントマネジメントシステムを選ぶ際の5つのポイント
タレントマネジメントシステムの導入をしようとしても、どれに決めたら良いか迷ってしまいますよね。まずは、自社がどのような方針でタレントマネジメントを行うかを決定しましょう。タレントマネジメントの方針が決まれば、何を基準に決めたら良いか明確になります。ここでは、タレントマネジメントシステムを選ぶ際の5つのポイントを紹介します。
- 自社の目的にあっているか
- 他システムと連携できるか
- セキュリティ対策は十分か
- サポート体制が整っているか
- かかる費用は適切か
タレントマネジメントの選び方についてもっと詳しく知りたい方は、タレントマネジメントシステムを解説した記事もあわせてご確認ください。
自社の目的にあっているか
タレントマネジメントシステムには、たくさんの役割が備わっています。ですが、たくさん機能があれば良いわけではありません。自社が使わない機能が充実していても、うまく活用できずもったいないです。例え機能が少なくても、自社の運用目的にあわせて選ぶのが良いでしょう。
自社の問題点は何か、何を優先的に改革しなければならないのかを、事前に明確にすることが大切です。タレントマネジメントシステムの[3] 機能は、システムによって異なります。取り入れる際には、使いたい機能が搭載されているシステムを選びましょう。
他システムと連携できるか
タレントマネジメントシステムに入力する人事データは膨大で、すべてを手入力するのは大変です。入力ミスが起きるリスクがあります。もともと使っていたシステムと連携できるものや、データ移行が簡単なものを選ぶのがおすすめです。
人事データを最初から構築する分には、あまり問題にはなりません。しかし、会社規模が大きければ大きいほど、人事データ量が膨大になるので大切な機能です。はじめから柔軟性や拡張性のあるタレントマネジメントシステムを選択するのが必要でしょう。
セキュリティ対策は十分か
十分なセキュリティ対策や環境が整備されていることが大切です。セキュリティがあまいと、データの外部流出といったリスクがあるためです。たとえば、IDやパスワードの設定はもちろんのこと、特定のIPアドレスに限定したアクセス許可や除外機能などが搭載されていると安心です。個人情報を管理するため、セキュリティは万全にしておく必要があります。
サポート体制が整っているか
タレントマネジメントシステムを採用した後、サポートやコンサルティングを受けられるかどうかも選定する上で重要なポイントです。便利な機能が多数搭載されているシステムですが、使い方がわからなければ意味がありません。
なかには、システムの設計や導入、運用までの一連の流れの中でサポートをしてくれるサービスもあります。導入後にサポートをしてもらえるサービスを選ぶのがおすすめです。ただし、別途で費用がかかるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
費用は予算の範囲内か
タレントマネジメントシステムを取り入れる際の費用は、高額になりやすいです。相場をリサーチして、あらかじめ予算を決めておくことが大切です。初期費用はいくらかかるのか、月額料金はいくらかかるのかなど、運用していく上でかかる費用を事前に確認しておきましょう。
機能が優れていて魅力的でも、予算をオーバーしてしまったら導入できません。特に限られた予算内に収める必要がある場合は、どの機能を優先させたいかなどを洗い出してから検討するのが良いでしょう。費用を問い合わせる場合があるので、話を聞いて比較検討するのがおすすめです。
タレントマネジメントシステムデメリットまとめ
タレントマネジメントシステムの採用は、人材マネジメントを行う上で必要不可欠です。メリットが多く、タレントマネジメントを効率よく行えます。人事データを一元管理でき、研修管理やアンケート機能が搭載されているため、会社と社員との認識の相違が起こりにくくなります。社員一人ひとりのデータの管理と分析をして、育成やキャリアアップに活用しましょう。
タレントマネジメントシステムの採用を検討しているなら、タレントパレットがおすすめです。タレントパレットでは、人事データ管理や人事評価はもちろんのこと、スキル管理やeラーニングの進捗管理ができます。人事データを分析して、個人にあった働き方を会社から提案できると、社員に喜ばれるでしょう。
他のシステムと連携ができるのも魅力的な特徴です。すでに管理システムを取り入れたとしても、そこに保存されているデータを自動でタレントパレットに登録できます。初期にかかる構築コストが大幅に削減できるでしょう。サポート体制も充実しているので、タレントマネジメントシステムの採用を検討している方は、お気軽にご相談ください。